クレマン・ド・ロワールの品種|シュナン・ブラン
クレマン・ド・ロワールで主役を務める白ブドウ、シュナン・ブランの特徴、製法、テイスティングと味覚の同調・補完に最適な料理をやさしく解説します。
クレマン・ド・ロワールとシュナン・ブランについて
クレマン・ド・ロワールは、ロワール地方で造られる法的に保護・規定された原産地呼称のスパークリングワインの一つです。このアペラシオンではシュナン・ブランが重要な役割を果たします。シュナン・ブランは酸が高めで、ハチミツやリンゴ、洋梨のニュアンスを持ちます。スパークリングに用いると、酸が泡の骨格を支え、果実味と熟成香が調和します。
シュナン・ブランの特徴
香りと味わい
シュナン・ブランは若いうちは柑橘や青りんご、花の香りがあり、熟すと洋梨やハチミツ、蜜のニュアンスが現れます。酸味がしっかりしているため、スパークリングにすると引き締まった印象になります。瓶内二次発酵での熟成を経ると、トーストやナッツのような複雑さが加わり、果実味と熟成香がバランスよく同調します。
栽培上の留意点
シュナン・ブランは肥沃すぎる土壌で勢いよく育ちやすいため、収量管理が品質に直結します。ロワールの冷涼な気候は酸を保ちやすく、地域ごとの微気候(ミクロクリマ)が味わいに影響します。適切な収穫タイミングが、フレッシュさと豊かな果実味のバランスを生みます。
製法とスタイル
瓶内二次発酵(メトード・トラディショネル)
クレマン・ド・ロワールの多くは瓶内二次発酵で造られます。これはメトード・トラディショネルと呼ばれ、一次発酵後に糖と酵母を加えて瓶詰めし、瓶内で二次発酵を行います。二次発酵後は澱抜き(デゴルジュマン)を経ることで澱を取り除き、きれいな仕上がりになります。瓶内二次発酵は泡のきめ細かさと複雑さを生みます。
タンク内二次発酵(シャルマ方式)とガス注入法
一部のスパークリングではシャルマ方式というタンク内二次発酵を採用し、フレッシュな果実味を重視します。より簡便な手法として完成後に炭酸を注入するガス注入法もあります。クレマンは基本的にメトード・トラディショネルを重視しますが、造り手によってスタイルが異なる点も理解しておくと良いでしょう。
甘辛度表示とスタイルの目安
| 表記 | 残糖量(g/L) |
|---|---|
| ブリュット・ナチュール | 0〜3 |
| エクストラ・ブリュット | 0〜6 |
| ブリュット | 0〜12 |
| エクストラ・ドライ | 12〜17 |
| セック | 17〜32 |
| ドゥミ・セック | 32〜50 |
| ドゥー | 50以上 |
テイスティングとサービス
サービング温度はよく冷やして6〜8℃が基本です。グラスはフルート型かチューリップ型を推奨します。フルート型は泡の持続を楽しみやすく、チューリップ型は香りを感じやすい設計です。注ぐ際は静かに注ぎ、香りと泡立ちを観察してください。味わいは酸味と果実味、熟成によるトースト香のバランスを見ます。
料理との味覚の同調・補完
シュナン・ブラン主体のクレマンは酸がしっかりしているため脂のある料理と合わせると、ワインの酸味が脂の重さをリフレッシュし、互いに味わいが補完されます。逆に繊細な前菜や魚介と合わせると、果実味が同調して素材の旨みを引き立てます。具体例は下のリストを参照ください。
- 生牡蠣:酸味とミネラル感が魚介の風味と味覚の同調・補完を生む
- 白身魚のカルパッチョ:果実味が魚の甘みと同調する
- 鶏肉のクリームソース:酸味がクリームの重さを補完する
- フライ・天ぷら:泡と酸味が口中をさっぱりさせ、味の重なりを整える
クレマン・ド・ロワールとシャンパーニュの違い
シャンパーニュはシャンパーニュ地方で定められた規定に基づき瓶内二次発酵で造られるスパークリングワインです。認可品種や熟成規定、ラベル表記のルールが厳格で、ノン・ヴィンテージは最低15ヶ月、ヴィンテージは最低36ヶ月の熟成規定があります。クレマンは各地のアペラシオン規定に従いながら、地域性を生かした多様な表現が特徴です。
まとめ
- シュナン・ブランは酸味と果実味のバランスが良く、クレマン・ド・ロワールで骨格を作る主役品種である
- 製法は主に瓶内二次発酵(メトード・トラディショネル)で、澱抜きを経てきめ細かい泡と熟成香が生まれる
- 料理との組み合わせでは味覚の同調・補完を意識し、フルート型やチューリップ型のグラスで香りと泡を楽しむ
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