産地別テイスティング会|フランスvsイタリアなど
フランスとイタリアを軸にした産地別テイスティング会の進め方と実践ガイド。選び方、適温・グラス、当日の手順と失敗回避まで具体的に解説します。
産地別テイスティング会の狙いと構成
産地別テイスティング会の目的は、同じスタイルや品種でも産地による表現の違いを体感することです。フランスではボルドーやブルゴーニュ、シャンパーニュなど地域ごとのテロワールや生産技術が味わいに反映されます。イタリアではトスカーナやピエモンテなど、土着品種や地域料理との関係性が魅力です。比較は「同一品種で産地差を見る」か「同地域で複数品種を比べる」どちらかに絞ると分かりやすくなります。
フランスvsイタリア:押さえておきたい特徴
フランスの特徴:テロワールの違いが色濃く出ます。ボルドーはカベルネ・ソーヴィニヨン主体の構成力、ブルゴーニュはピノ・ノワールの繊細な酸味やミネラルが注目されます。イタリアの特徴:土着品種の個性と料理文化との結びつきが強いです。サンジョヴェーゼは酸味と果実味のバランス、ネッビオーロは強い酸とタンニンが特徴です。比較する際は香り、酸味、渋み(タンニン)の印象を順に確認します。
ワイン選びとタイプ別の適温の目安
テイスティング会では、タイプ別に温度を揃えると比較がしやすくなります。以下は基本の適温です。フルボディ赤: 16-18℃、ミディアムボディ赤: 14-16℃、ライトボディ赤: 12-14℃、フルボディ白: 10-12℃、ライトボディ白: 8-10℃、スパークリング: 6-8℃、甘口・デザートワイン: 6-8℃。これらを基準に冷やし分けてください。
- 1. ボトルの選定:比較しやすいよう同一品種または同一スタイルで産地を分ける。
- 2. 温度管理:上記の適温に合わせる。開栓前にワインサーモメーターがあれば正確に測る。
- 3. グラス選定:下表を参照しグラスを揃える。
- 4. サービング順:軽い白→重い白→ライトボディ赤→ミディアム赤→フルボディ赤→スパークリングや甘口は別枠で。
- 5. テイスティング手順:外観→香り→味わい→余韻を順にメモする。
- 6. メモと共有:各自の感想を付箋やシートで共有し、違いを議論する。
温度に関する標準テキスト 温度が低いと渋みや苦味が強調され、温度が高いとアルコール感が立ちやすくなります。適温で飲むことで、ワイン本来の香りと味わいのバランスが最も良く感じられます。
| タイプ | 適温(℃) | 推奨グラス |
|---|---|---|
| フルボディ赤 | 16-18℃ | チューリップ型 |
| ミディアムボディ赤 | 14-16℃ | チューリップ型 |
| ライトボディ赤 | 12-14℃ | バルーン型 |
| フルボディ白 | 10-12℃ | チューリップ型 |
| ライトボディ白 | 8-10℃ | チューリップ型 |
| スパークリング | 6-8℃ | フルート型 |
| 甘口・デザートワイン | 6-8℃ | チューリップ型 |
グラス選び・サービングの細かいコツ
グラスは香りをとらえる道具です。フルボディ赤はチューリップ型で香りを集め、ライトボディ赤はバルーン型で果実味を広げます。スパークリングワインはフルート型で泡の立ち上がりを楽しみます。代替案として、専用グラスがない場合は口の広すぎないワイングラスを使い、同じ形のグラスで比較するだけでも差が見えます。
デキャンタ(デキャンタ)を使うと渋みの角が取れたり香りが開いたりします。代替としてはボトルを注いで少し時間を置く(10〜20分程度)だけでも効果があります。温度調整の代替手段は氷水(氷+水)にボトルを浸す方法です。氷水で20〜30分でスパークリングは適温に近づきます。
実践での失敗回避:やってはいけないこと
- 赤ワインを屋内の高温のまま放置する:アルコール感が目立つ。対策は飲む30分前に冷蔵庫で冷やす(フルボディ赤は30分程度)。
- 高級白ワインを冷やしすぎる:香りが閉じる。対策は10-12℃に調整し、飲む直前に冷蔵庫から出す。
- 氷を直接入れて希釈する:風味が薄まる。対策はワインクーラーや氷水で冷やす。
- 色や泡の状態だけで評価する:香りと味わいの順で判断すること。
やってはいけないことの補足として、テイスティング中に香りの主観だけで決めつけないことが重要です。感じた印象は他者と共有して視点を広げてください。また、温度計がない場合は手の感覚でボトルの冷たさを確認する方法を代替で使えますが、可能ならワインサーモメーターで数値を確認するのが確実です。
進行プランの例(90分)
- 0-10分:集合・趣旨説明・ワインの紹介(産地と品種名を短く)
- 10-40分:白ワイン2種の比較(ライト→フルの順)
- 40-70分:赤ワイン3種の比較(ライト→ミディアム→フル)
- 70-85分:自由討論とメモ共有
- 85-90分:まとめと次回のテーマ決め
産地別テイスティング会を続けると、ブドウ品種名や産地の特色が耳に残りやすくなります。繰り返し比較することで、香りや味わいの違いを素早く読み取れるようになります。
まとめ
- 目的を明確に:同一品種で産地差を見るか、同産地で品種差を見るかを決める。
- 温度とグラスを揃える:適温(例 フルボディ赤16-18℃、ライトボディ白8-10℃)とグラス(チューリップ型/バルーン型/フルート型)を統一して比較する。
- メモと共有を重視する:外観→香り→味わい→余韻の順で記録し、参加者間で意見を交換する。
カテゴリ: ワイン会・テイスティング会 タグ: フランス, イタリア, ハウツー キーワード: 産地別テイスティング会
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