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品種別テイスティング会|同品種を飲み比べる
同じ品種を並べて比較する品種別テイスティング会の進め方と実践ガイド。準備、温度管理、グラス選び、失敗回避まで初心者にも実行しやすく解説します。
品種別テイスティング会の目的とメリット
同じ品種を複数並べて飲み比べることで、土壌や醸造法、産地、熟成の違いが生む個性を発見できます。初心者は品種の典型的な香りや味わいの特徴を掴みやすくなります。プロを招かずとも、比較軸を明確にすれば学びの深い会になります。
準備と道具
会場と人数
静かで香りが混ざりにくい場所を選びます。参加者は6〜12人程度が目安です。人数が多いと一人当たりのサーブ量が減るため、比較がしづらくなります。
必須の道具
- テイスティング用グラス(1人につき1種類のグラスを用意)
- ワインサーモメーターまたはボトル用温度計
- ワインクーラー(氷水用)
- スピッター(吐器)と水、プレーンのクラッカー
- テイスティングシート(外観・香り・味わい・総合評価)
グラスと温度管理の基本
グラスは品種別の比較で重要です。以下の標準ガイドを参考にしてください。
- フルボディ赤: チューリップ型グラス
- ライトボディ赤: バルーン型グラス
- 白ワイン全般: チューリップ型グラス
- スパークリング: フルート型グラス
| ワインタイプ | 適温 |
|---|---|
| フルボディ赤 | 16-18℃ |
| ミディアムボディ赤 | 14-16℃ |
| ライトボディ赤 | 12-14℃ |
| フルボディ白 | 10-12℃ |
| ライトボディ白 | 8-10℃ |
| スパークリング | 6-8℃ |
| 甘口・デザートワイン | 6-8℃ |
"温度が低いと渋みや苦味が強調され、温度が高いとアルコール感が立ちやすくなります。適温で飲むことで、ワイン本来の香りと味わいのバランスが最も良く感じられます。
具体的な準備手順
ワイン選びと順番づけ
同品種で比較する際は、産地や醸造法、熟成年を変えたボトルを揃えます。たとえば「ピノ・ノワールの冷涼産地」「ピノ・ノワールの温暖産地」「樽熟成あり・なし」というように比較軸を3〜4本で設定すると違いが掴みやすくなります。
温度調整の具体例
- フルボディ赤(16-18℃): 冷蔵庫から出して30分前
- ライトボディ赤(12-14℃): 冷蔵庫から出して20分前
- フルボディ白(10-12℃): 冷蔵庫から出して直前
- ライトボディ白(8-10℃): よく冷やして飲む直前
- スパークリング(6-8℃): 冷蔵庫で3時間以上、または氷水に20-30分
温度管理は味わいの違いを明確にする要因の一つです。ワインサーモメーターがあると正確ですが、ない場合は以下の代替法を用いてください。
- 氷水(氷+水)に浸ける: 急冷で20〜30分ほど
- 冷凍庫に短時間(10分程度): 放置しすぎると凍るため注意
- 手でボトルを持って「冷たいが冷たすぎない」感覚を目安にする
当日のテイスティング手順
- 1. 各ボトルを適温に整えておく(表を参照)
- 2. 同じ品種を並べる。ラベルは見えないようにするブラインド方式が比較に有効
- 3. 各ラウンドで30ml前後ずつ注ぐ。香りを吸い込まずに軽くスワリングする
- 4. 外観→香り→味わいの順で記録する。テイスティングシートを用いる
- 5. 全て比較した後にディスカッション。産地や醸造の違いを推理する
比較のポイント
- 外観: 色の濃さ、縁の色で熟成度合いを推測する
- 香り: 果実味の種類、スパイスや樽由来のニュアンス、土やハーブの香り
- 味わい: アタック(最初の印象)、酸味、タンニンの質と強さ、余韻
- 温度による変化: 同じワインを少し温度を変えて比べると差が見えやすい
失敗しやすい点と回避策
- 赤ワインを室温のまま長時間放置する: 夏場は特に冷やしてから提供する
- グラスを共用して香りが混ざる: 各参加者にグラスを割り当てる
- 冷やしすぎて香りが閉じる: 高級白は10-12℃を目安に少し高めに設定する
- テイスティング量が多すぎる: 30ml前後で回し、吐器を活用する
やってはいけないこと
- 氷を直接グラスに入れて薄めること(本格的な比較では避ける)
- テイスティング前に強い香りの食べ物を口にすること
- ボトルのラベルを見たまま比較を始めること(先入観が入る)
- 冷凍庫に長時間入れて凍らせること
代替案と簡易ツール
- ワインサーモメーターの代わりにボトルを手で触って温度感を判断する
- ワインクーラーがなければバケツに氷水を用意して保冷する
- 専用グラスが足りない場合は、同じ形状の透明グラスで統一する
品種別の具体例と注目点
例えばピノ・ノワールの比較では、冷涼産地は赤系果実や土っぽさが目立ち、温暖産地は黒系果実や熟成香が出やすい傾向があります。カベルネ・ソーヴィニヨンではタンニンの強さと熟成による丸みの違いに注目します。どの品種でも温度を揃えることが差を正確に捉える鍵です。
まとめ
- 適温とグラスを揃えることで品種間の違いが明確になる
- 具体的な手順(ブラインド、30ml、順序化)で比較精度が上がる
- 失敗回避(冷やしすぎ、香りの混在、氷の使用)は事前準備で防げる
さらに深く知りたい場合は、比較軸を増やして別ラウンドで温度を変える実験をおすすめします。温度を変えるだけで香りや味わいの印象が変わることが体験できます。