タイ料理に合うワイン|辛み・酸味・甘みの調和

タイ料理に合うワイン|辛み・酸味・甘みの調和

辛味・酸味・甘味が交錯するタイ料理には、酸味や甘みで辛さを整える白やスパークリング、低タンニンの赤がよく合います。

タイ料理とワインの相性の基本

タイ料理は辛味、酸味、甘味、旨味が同居します。ペアリングではそれらをどう調和させるかが重要です。基本の考え方は「同調」「補完」「橋渡し」。酸味が利いた料理にはワインの酸味で味を引き締め、辛味にはワインの残糖や果実味で補完する。香ばしさや焦げ目には樽香やスパークリングのトースティーなニュアンスが同調します。

タンニンと肉料理の扱い方

ワインのタンニンは味わいに構造を与えます。肉料理と合わせると、タンニンの苦味が味わいを複雑にし、素材の旨みを引き出します。結果として渋みが和らぐことが多く、収斂感が穏やかになるため、口中での味覚の同調・補完により双方の旨みが際立ちます。ただし、強い辛味と強いタンニンは相性が取りにくいことがあるため、辛いソースやチリの効いた料理には低タンニンのワインを選ぶと安心です。

辛味の強い料理に合うワイン

スパイシーなトムヤムや辛いカレーには、中甘口からオフドライの白が有効です。甘みが辛さを補完し、果実味が口中をリセットします。特にリースリングやゲヴュルツトラミネールは、香りの華やかさと適度な甘みで辛さと好相性。酸味が強い料理なら、ソーヴィニヨン・ブランのシャープな酸がリフレッシュ効果を発揮します。

  • リースリング(中甘口〜オフドライ): 甘みが辛さを補完し、果実の香りが調和する
  • ゲヴュルツトラミネール: スパイシーでエキゾチックな香りがタイスパイスと同調する
  • ソーヴィニヨン・ブラン: 酸味で口中をリフレッシュし、香草系の風味と合う
  • スパークリングワイン: 泡が口内の熱感を和らげ、揚げ物や前菜と好相性

酸味や魚介メインの料理に合うワイン

海鮮や柑橘系の酸味が際立つソムタムや魚介の炒め物には、酸がしっかりした白が合います。酸味が魚介の風味を引き立て、味全体のバランスを整えます。マイルドな魚介にはピノ・グリ/ピノ・グリージョやシャルドネの若いタイプ、香り高い料理にはソーヴィニヨン・ブランが向きます。

ココナッツミルクやクリーミーなカレーに合うワイン

ココナッツミルクを使ったグリーンカレーやイエローカレーのようなまろやかな料理には、丸みのある白が合います。樽熟成のシャルドネやヴィオニエ、シュール・リー熟成のスタイルは、乳化したココナッツのコクと同調して心地よい厚みを作ります。一方、華やかなアロマを持つ白はハーブやスパイスとも橋渡しになります。

肉・グリル系や濃厚ソースの料理に合うワイン

バーベキュー風の鶏や豚、牛のグリルには、果実味が豊かでタンニンが穏やかな黒ブドウ品種が合わせやすいです。ピノ・ノワールは軽やかな果実味と柔らかなタンニンで鶏肉や赤身肉と相性がよく、シラーズやマルベックは香ばしさやスパイスと同調しやすい。タンニンの苦味が味わいを引き締め、同時に渋みが和らぐことで肉の旨みが立ちます。

  • ピノ・ノワール: 低タンニンで果実味が優しく、香ばしい鶏や豚と好相性
  • シラーズ: スパイシーで力強く、ソースのスパイスと同調する
  • マルベック: 濃厚な果実味がタレやソースと補完し合う
  • カベルネ・ソーヴィニヨン(軽めのもの): 重すぎないタイプは焼き物と合わせやすい

料理別 相性早見表

料理合うワインタイプ理由
トムヤムクン(酸味と辛味)リースリング(中甘口)、ソーヴィニヨン・ブラン甘みで辛さを補完、酸が味を引き締める
グリーンカレー(ココナッツベース)シャルドネ、ヴィオニエまろやかなコクと樽香が同調する
鶏のガイヤーン(グリル)ピノ・ノワール、グルナッシュ低タンニンで果実味が肉の旨みを引き立てる
パッタイ(甘酸っぱい炒め麺)ロゼワイン、辛口のスパークリングワイン果実味や泡で甘酸っぱさとバランスを取る
シーフード炒め(魚介)ピノ・グリ/ピノ・グリージョ、ソーヴィニヨン・ブラン酸味が魚介の風味を引き立てる
辛い牛肉の煮込みシラーズ、マルベック(ミディアム)スパイシーさと果実味が同調し、旨みを補完する

ペアリングの実践ポイント

  • 温度を調整する: 白は6〜12℃、赤は12〜16℃前後で。低めに冷やすと辛さとの相性が良くなる
  • グラス選び: チューリップ型グラスは香りが立ちやすく、スパークリングは細めのグラスで泡を楽しむ
  • 味の強さを合わせる: 味の主張が強い料理にはミディアム〜フルボディのワインを選ぶ
  • 段階をつけて楽しむ: 前菜は軽め、メインで重めと強さを段階的に上げると食事全体がまとまる

よくある質問

辛い料理には必ず甘口を選ぶべきですか

必ずではありません。中甘口の白は辛さをやわらげる有効な選択ですが、酸味でリフレッシュするソーヴィニヨン・ブランや、低温に冷やした軽めのピノ・ノワールも辛味と好相性です。料理のタイプや好みによって選んでください。

ビールの代わりにワインを合わせても大丈夫ですか

もちろんです。ワインは料理の要素に応じて幅広く対応できます。揚げ物や香ばしい料理にはスパークリングワイン、辛い料理にはリースリングやゲヴュルツトラミネール、酸味のある魚介にはソーヴィニヨン・ブランを試してみてください。

まとめ

  • 辛味には中甘口や果実味のある白で補完し、酸味の強い料理には酸を持つ白やスパークリングで引き締める
  • 肉やグリル系には低タンニンの黒ブドウ品種を選ぶと渋みが和らぎ、旨みの同調・補完が生まれる
  • まずは小さな組み合わせを試し、温度やグラスで調整するとタイ料理に合うワインの幅が広がる

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