ブラン・ド・ノワールとは|黒ブドウ100%の力強さ
ブラン・ド・ノワールは黒ブドウ品種100%で造られるスパークリング。力強い果実味と骨格が魅力で、製法や熟成で味わいが大きく変わります。初心者にもわかりやすく解説します。
ブラン・ド・ノワールとは
ブラン・ド・ノワールは「黒ブドウ品種100%」で造られる白または淡い色調のスパークリングワインを指します。黒ブドウの果皮を短時間しか接触させず果汁を分離することで、色は薄く保たれますが、果実の凝縮感やタンニン由来の骨格はしっかり残ります。香りはラズベリーやチェリーなど赤系果実に加え、熟成が進むとトーストやナッツのニュアンスが現れ、幅のある味わいを楽しめます。初心者でも「黒ブドウ由来の力強さ」と覚えておくと選びやすいでしょう。
主要品種と典型的なスタイル
ブラン・ド・ノワールに用いられる代表的な黒ブドウ品種はピノ・ノワールとピノ・ムニエです。ピノ・ノワールはストラクチャーと赤系果実をもたらし、ピノ・ムニエは早飲み向きのフルーティさや丸みを与えます。生産地や製法によっては単一品種のキュヴェもあれば、両者を組み合わせたブレンドもあります。一般的に軽やかで早飲み向きのスタイルから、長期熟成に耐える骨格のあるスタイルまで幅広く存在します。
製法と味わいの関係
瓶内二次発酵(メトード・トラディショネル)
瓶内二次発酵、正式にはメトード・トラディショネルは瓶の中でもう一度発酵させる方法です。二次発酵で発生した炭酸がワインに溶け込み、きめ細かく持続する泡が生まれます。工程には澱抜き(デゴルジュマン)を経ることが含まれ、澱と接触することで旨みや複雑さが増します。ブラン・ド・ノワールをこの方法で造ると、黒ブドウ由来の果皮から来る厚みと、熟成による香ばしさが調和します。
タンク内二次発酵(シャルマ方式)
シャルマ方式はタンク内で二次発酵を行う方法で、フレッシュな果実味を保つことが特徴です。短期間で扱いやすいワインが得られるため、果実の明るさを前面に出したブラン・ド・ノワールに適します。ただし泡のきめ細かさや熟成由来の複雑さは瓶内二次発酵に比べると控えめです。生産目的に応じて適切な方法が選ばれます。
炭酸ガス注入(ガス注入法)
ガス注入法は完成したワインに炭酸を注入する方法で、手早く爽快な泡を付与できます。コスト面で有利なためエントリー向けのスパークリングに使われることが多いです。ブラン・ド・ノワールでもこの方法を使えばフルーティで飲みやすいスタイルになりますが、泡の持続性や複雑さは他の方法と比べてシンプルになります。
シャンパーニュにおけるブラン・ド・ノワール
シャンパーニュにおけるブラン・ド・ノワールは、ピノ・ノワールやピノ・ムニエなどの黒ブドウ品種100%で造られるスタイルを指します。シャンパーニュとは、シャンパーニュ地方で、定められた規定に基づき瓶内二次発酵で造られたスパークリングワインのことです。シャンパーニュで使える認可品種はシャルドネ、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエに限られます。ラベルの生産者区分にはNM、RM、CMなどがあり生産形態の違いを示します。熟成規定としてはノン・ヴィンテージで最低15ヶ月、ヴィンテージで最低36ヶ月の瓶内熟成が義務付けられています。なお「アペラシオン」を説明する際は法的に保護・規定された原産地呼称である点を押さえておくと理解が深まります。
甘辛度の表示
| 表記 | 味わい | 残糖量(g/L) |
|---|---|---|
| ブリュット・ナチュール | 極辛口 | 0〜3 |
| エクストラ・ブリュット | 辛口 | 0〜6 |
| ブリュット | 辛口(最も一般的) | 0〜12 |
| エクストラ・ドライ | やや辛口 | 12〜17 |
| セック | やや甘口 | 17〜32 |
| ドゥミ・セック | 甘口 | 32〜50 |
| ドゥー | 極甘口 | 50以上 |
サービスとグラス
ブラン・ド・ノワールは冷やして楽しむのが基本です。適温は6〜10℃程度を目安に、しっかり冷やすと酸と泡が引き立ちます。グラスはフルート型かチューリップ型を使うと良いでしょう。フルート型は泡の立ち上がりを美しく見せ、チューリップ型はアロマの広がりと複雑さを感じやすくします。開栓は静かに行い、香りと泡立ちを保ちながら注ぐのがポイントです。
料理との組み合わせ
- 生ハムやシャルキュトリー:黒ブドウの果実味と塩気が味覚の同調・補完をもたらす
- クリーム系の料理:ワインの酸味が脂の重さを味覚の補完でリフレッシュする
- 赤身魚のグリル:酸味と果実味が魚介の風味を引き立てる
- キノコのソテー:熟成由来の香ばしさがきのこの香りと同調する
- チーズ(中〜熟成タイプ):タンニンの苦味が味わいを複雑にし、旨みを引き出す
選び方と楽しみ方
初めて選ぶ際は、製法とラベルの情報をチェックしましょう。瓶内二次発酵(メトード・トラディショネル)表記やシャンパーニュの産地表記があると、きめ細かな泡と熟成香が期待できます。シャルマ方式表記はフレッシュな果実味重視、ガス注入法はライトで飲みやすいタイプの目安になります。ラベルにNM、RM、CMがあれば生産形態の違いが分かります。価格は幅があるため、デイリー、プレミアム、ハイエンドなど価格帯で探すと選びやすいです。開封後は早めに飲み切るとフレッシュさが保てます。
まとめ
- 黒ブドウ品種100%で造られるため、果実味と骨格がしっかりしている
- 製法でスタイルが大きく変わる:メトード・トラディショネル、シャルマ方式、ガス注入法を確認する
- ペアリングでは味覚の同調・補完を意識すると料理とワイン双方の魅力が引き立つ
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