ボナルダの味わい|マルベックとの違い
ボナルダはアルゼンチンで広く親しまれる黒ブドウ品種。果実味豊かで柔らかいタンニンが特徴で、マルベックとの違いや適したグラス・料理との組み合わせをわかりやすく解説します。
ボナルダの特徴
基本情報
ボナルダは黒ブドウ品種です。アルゼンチンでは主要品種の一つとして広く栽培され、果実味が前面に出るスタイルが多いことで知られます。歴史的には同名のイタリア系ボナルダ(例: Bonarda Piemontese)とは別系統であることが指摘されており、品種名の混同が起きてきました(出典: Wine Grapes, J. Robinson, J. Harding, J. Vouillamoz)。
味わいプロファイル
典型的なボナルダは赤や黒い果実のアロマ(チェリー、プラム、ブラックベリー)に、時に花のニュアンスやスパイスを伴います。酸味は中程度、タンニンは穏やか〜中程度で、口当たりは丸く果実味主体の印象です。熟成させるとスパイスやドライフルーツのニュアンスが出やすくなります。
| 項目 | 特徴 |
|---|---|
| タイプ | 黒ブドウ品種(赤ワイン用) |
| ボディ | ミディアム〜フルボディ |
| 主な香り | チェリー、プラム、ブラックベリー、花、スパイス |
| タンニン | 穏やか〜中程度 |
| 飲み頃 | 若飲み〜数年の熟成で丸みが出る |
産地と歴史
ボナルダはアルゼンチンで広く栽培されており、特にメンドーサを中心に親しまれてきました。19世紀から20世紀にかけて欧州からの移植や品種導入が行われ、地元に定着した経緯があります。イタリア系の同名品種との混同や系統の特定は長らく議論の対象でした(出典: Wine Grapes, J. Robinsonら)。
DNA解析により、アルゼンチンで「ボナルダ」と呼ばれている系統が欧州由来の別品種と一致するケースが報告されています。こうしたDNA解析はUCデービスなどの研究機関で行われ、品種同定に貢献してきました(出典: UCデービス カロル・メレディス博士の研究、参照: Wine Grapes)。
ボナルダとマルベックの違い
香り・味わいの違い
傾向として、ボナルダはより果実味が前に出て柔らかく飲みやすいスタイルになりやすい一方、マルベックは果実の濃度やタンニン、色調が強く出ることが多いです。マルベックは黒系果実やスミレ、スパイスの印象が強く、よりしっかりしたタンニンを感じる傾向があります。
グラスとサービス
ボナルダは果実香を楽しむためにバルーン型グラスを使うと広がりが出ます。マルベックのようなしっかり系にはチューリップ型グラスが向き、香りを集めつつタンニンの輪郭を感じやすくなります。温度はともにやや冷やし気味の13〜16℃が目安です。
料理との組み合わせ
ボナルダは果実味とやわらかなタンニンが特徴のため、幅広い料理と合わせやすい性格です。調理法や素材によって「味覚の同調・補完」を意識するとペアリングがまとまりやすくなります。
| 料理 | 相性のタイプ | 理由 |
|---|---|---|
| グリルした鶏肉やポーク | 同調 | 果実味と香ばしさが同調し、ワインの柔らかさが料理を引き立てる |
| トマトソースのパスタ | 補完 | 酸味がソースの酸と補完し、全体がまとまる |
| ピリ辛のアジアン料理 | 補完 | 果実味が辛さを和らげ、味のバランスが取れる |
希少性と入手性、代替品の提案
日本でのボナルダの入手難易度は「やや高め」です。専門の輸入酒販店やワイン専門店、オンラインショップで見つかることが多く、一般スーパーではあまり流通していません。
代替として入手しやすく、似た味わいを持つ品種を1〜2種挙げると、メルロー(果実味が豊かでタンニンが穏やか)やグルナッシュ(ガルナッチャ、温かみのある赤い果実と柔らかな口当たり)が候補になります。これらは日本国内でも比較的見つけやすく、ボナルダ的な果実味主体のスタイルを求める際の代替に適します。
主要産地がアルゼンチンに偏る理由は、歴史的な移植・定着と現地の気候・土壌がこの品種の果実味を引き出しやすいことによります。地域的に栽培が集中すると、国際市場での露出が限られ、結果として他国での流通が少なくなる傾向があります(出典: Wine Grapes)。
まとめ
- ボナルダは黒ブドウ品種で、果実味が豊かでタンニンは穏やか。デイリーから食事向けまで幅広く楽しめます。
- マルベックに比べると丸みがあり飲みやすい傾向。グラスはバルーン型グラスがおすすめで、マルベックはチューリップ型グラスが向きます。
- 日本での入手はやや難しく、メルローやグルナッシュが入手しやすい代替品として適しています。
出典・参考:Wine Grapes(J. Robinson, J. Harding, J. Vouillamoz)、UCデービス カロル・メレディス博士のDNA解析報告、OIV統計(品種別分布の確認用)。
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