2025年、私たちは何を飲むのか？– ワインの未来を先読みする8のトレンド

2025年、私たちは何を飲むのか？– ワインの未来を先読みする10のトレンド

2025年、ワインの世界は「伝統」よりも「独自性」と「ストーリー性」を重視する方向にシフトしていきます。この記事では、今年注目すべきワインやスタイル、そして飲み方を8の視点からまとめました。

①個性重視：オーガニック・ビオ・少量生産ワインの時代

大量生産の「味の均一さ」から脱却し、自然農法やローカル品種に注目。

ニッチな品種（Gemischter Satz、Romorantin、Auxerrois、Chasselas）が愛されるように。

クラシック（Chablis、Savennières、Sancerre）も、「作り手の個性」があるものに支持集中

注目のニッチ品種、フランスジュラ原産のシャスラ。こちらは古樹のシャスラを全房のまま醸造。豊かなエキスをしっかりと感じる、穏やかさと力強さを兼ね備えた体に染み入る白ワイン。

②ワインで社会貢献：戦地ワインの支持拡大

紛争地域（パレスチナ、レバノン）の生産者を支援するワイン選びが広がりつつある。

ナチュラルやオレンジワインの比率が高く、品質も高く、熟成可能。

注目生産者：Dar Richi、Heya、Mersel Wine、Philokalia。

③新たな泡文化：小規模シャンパーニュとビオ・カバ

単一品種、単一畑の個性派シャンパーニュがトレンドに。

ミニグレープ品種（Arbane、Petit Meslierなど）の復活。

スペインのParés Baltàなど、ビオディナミ・クレマンや英スパークリングも台頭中。

注目のイギリス産スパークリングワイン。心地よいトーストの様な香ばしさと、寒冷地ならではのシャープな酸が魅力。シャンパーニュにも劣らない、上質スパークリング。

④「赤の国」から白が生まれるロゼと白ワインの躍進

ウンブリアやシチリアなど、伝統的に赤中心の地域から高品質な白が登場。

特に注目はNicola Chiucchiurlottoのトレッビアーノ・スポレティーノ。

シチリアはネレッロ・マスカレーゼやネロ・ダーヴォラのが有名なので赤ワインの印象が強いかたも多いのでは？白ブドウ品種カリカンテやカタラットもイケてます！青リンゴの爽やかな香りに、ほのかな花の蜜やスパイスのニュアンス。エトナの火山性土壌に由来する豊かなミネラル感が魅力の白。

⑤軽やかな赤が主役：低アルコール・高酸の赤ワイン

ボージョレ、フラッパート、ロッソ・ディ・モンタルチーノのような軽やか赤が人気。

「食事に合わせやすく、いつでも飲める」がキーワード。

イタリアの軽やか赤の代名詞フラッパート！初心者ならこちらの1本をおすすめ。赤い果実のフレッシュな香りに、花を思わせる華やかなアロマ。軽い口当たりと柔らかな果実味のイタリア産赤ワイン。

⑥ロゼは夏だけのものじゃない：年間定番に進化

ネグロアマーロやネロ・ダーヴォラの自然派ロゼが登場し、食中酒として定着。

季節に関係なく楽しむスタイルへ。

ネグロ・アマーロのロゼ。チェリーやラズベリー、ザクロを想わせる繊細な香り。フレッシュな果実味としっかりした骨格を感じるロゼワイン。

ネロダーヴォラ50%、シラー50%のチャーミングなロゼ！フレッシュな木苺や桜草のような可愛らしい香り。白身魚から鶏肉料理やサラミまで幅広いペアリングが可能。

⑦日本酒の逆輸入：SAKEが世界のワインリストへ

元ドン・ペリニヨン醸造責任者リシャール・ジョフロワによる「IWA SAKE」が象徴。

NYのBrooklyn Kura×八海山のコラボなど、世界でSAKEが注目株に。

⑧スイートワイン再評価：カクテルの材料としても人気

甘口ワイン（遅摘みシェナン・ブラン、マデイラなど）をカクテルのアクセントとして使用。

NYの『The Dead Rabbit』の「Steakhouse Martini」が代表例。