WSET Level 3の難易度と勉強法|中級レベル
WSET Level 3の難易度と効果的な勉強法を解説。試験の特徴とテイスティング対策、実践的な学習手順や当日のコツまで初心者にも分かりやすくまとめます。
WSET Level 3の概要と難易度
WSET Level 3はワインに関する知識を体系的に理解し、評価(テイスティング)を論理的に説明する力が求められるコースです。Level 1・2よりも専門用語やスタイルの識別、醸造や産地の影響について深く問われます。難易度は中級から上級寄りで、特にテイスティングで正確な語彙を用いて表現する訓練が必要です。
試験内容と求められる能力
テイスティングで問われること
テイスティングでは外観、香り、味わいを順序立てて観察し、スタイルや品質、可能性のある産地や品種の特徴を論理的に述べることが求められます。香りや味の表現は専門用語を正しく使うことが重要です。最初は表現が乏しくても、語彙を増やすことで説明力が向上します。
筆記で求められること
筆記は理論的な知識が中心です。栽培、醸造、産地、スタイルの違い、貯蔵やサービスに関する理解が問われます。用語の定義は初出時に簡潔に説明できるようにしましょう。
効率的な勉強法
学習は「知識習得」と「テイスティング訓練」を並行して行うのが近道です。目安として学習時間は個人差がありますが、基礎がある人で80〜150時間を想定すると計画が立てやすいでしょう。以下に具体的手順を示します。
- 週単位で学習テーマを決める(産地、品種、醸造プロセスなど)
- 毎回1銘柄は必ずテイスティングしてノート化する(外観→香り→味わいの順)
- 語彙カードを作る。香りや味わいの語彙をカード化して反復する
- 過去問題や模擬問題を定期的に解き、間違いをノートにまとめる
- 月に1回は他者とテイスティングを行い、表現を比較する
イチから始める具体的な練習法
具体的には、次の手順で短時間の訓練を積み重ねてください。1) ブラインドで同一品種を2本比較。2) 外観で色調と濃さを記す。3) 香りを3つまで要約する。4) 味わいでアルコール感、酸味、タンニンの傾向を評価する。5) 最後にスタイルと可能性のある品種・産地を推定する。初めは正答よりも論理的な説明ができることを重視します。
実践性:道具と代替案
- 香りキット:語彙を体験的に覚える
- ワイン用温度計:適温確認に便利
- テイスティング用ノートまたはアプリ:記録の蓄積
- チューリップ型グラス・バルーン型グラス・フルート型グラス:香りと味わいの比較に有効
専門器具がない場合の代替案:香りキットがなければコーヒー豆や果物、スパイスを小皿に用意して香りを確認します。グラスが一種類しかない場合は同じ形で比較を続け、まずは記述力を高めることに集中してください。
失敗回避とやってはいけないこと
- テイスティングで感覚を雑に扱う(メモを取らずに感覚だけで判断する)
- 語彙を増やさず主観的表現だけで終わる
- 赤ワインを冷えすぎた状態で評価する(適温を確認すること)
- 答えを暗記するだけで、なぜそうなのかを説明できないままにする
失敗の多くは準備不足と練習量の偏りから生じます。論理的に説明できるまで繰り返し訓練することが大切です。
ワインの適温とグラス選び
"温度が低いと渋みや苦味が強調され、温度が高いとアルコール感が立ちやすくなります。適温で飲むことで、ワイン本来の香りと味わいのバランスが最も良く感じられます。
| タイプ | 適温 | 推奨グラス | 冷蔵庫から出す目安 |
|---|---|---|---|
| フルボディ赤 | 16-18℃ | チューリップ型 | 冷蔵庫から出して30分前 |
| ミディアムボディ赤 | 14-16℃ | チューリップ型 | 冷蔵庫から出して20〜30分前 |
| ライトボディ赤 | 12-14℃ | バルーン型 | 冷蔵庫から出して20分前 |
| フルボディ白 | 10-12℃ | チューリップ型 | 飲む直前 |
| ライトボディ白 | 8-10℃ | チューリップ型 | よく冷やしてから |
| スパークリング | 6-8℃ | フルート型 | 冷蔵庫で3時間以上/氷水20〜30分 |
| 甘口・デザートワイン | 6-8℃ | チューリップ型 | よく冷やしてから |
温度管理の具体的な方法:急ぎで冷やすときは氷水(氷+水)にボトルを入れて20〜30分。冷凍庫は忘れると凍る危険があるため短時間の利用に留めます。サービス中はワインクーラーで温度を保ってください。
試験当日の実践テクニック
- 十分な睡眠と軽い朝食で感覚を整える
- 試験会場での時間配分を事前に決める(テイスティングは短時間で要点をまとめる)
- テイスティングでは外観→香り→味わいの順でメモを取る
- 解答は論理的に。結論に至る根拠を必ず一つ以上示す
テイスティングは速記的に要点を押さえる訓練が役立ちます。たとえば香りは「果実」「花」「スパイス」などのカテゴリでまず分類し、次に具体的な要素を挙げると整理しやすいです。
おすすめの学習リソース
- 公式テキストとシラバスを何度も読み込む
- 模擬問題集や過去問(形式になれることが目的)
- 香りキットや実地でのテイスティング経験
- 学習グループや指導経験者とのフィードバック
まとめ
- 知識とテイスティング訓練を並行して行い、論理的に説明できる力を養うこと
- 日々の短時間訓練と語彙の反復でテイスティング表現を磨くこと
- 適温と適切なグラスで評価環境を整え、試験当日は要点を速く整理して記述すること