ストラクチャーの評価|酸・タンニン・アルコール
ワインのストラクチャーは酸・タンニン・アルコールの三要素で決まる。各要素の評価方法とバランスの見方、実践的なテイスティング手順をわかりやすく解説します。
ストラクチャーの評価とは
ワインのストラクチャー(骨格)は主に酸味、タンニン、アルコールの三要素で構成されます。酸味はワインの鮮度や切れ味を生み、タンニンは収斂感やテクスチャーを与え、アルコールはボリューム感や温かみを生みます。これらがどのように調和しているかを読むことが、ストラクチャーの評価です。評価は数値ではなく感覚的なバランス判断が中心ですが、比較や傾向を示す表現(例えば「酸味が際立つ傾向」「タンニンが穏やか」)を用いると伝わりやすくなります。
酸の評価
酸味の役割と判断基準
酸味はワインにフレッシュさと骨格をもたらします。高めの酸味は食事と合わせたときに相性を高め、保存性にも寄与します。評価時は「舌の側面や先で感じるシャープさ」「後味の切れ」「酸と果実味のバランス」を確認します。マロラクティック発酵(MLF)はリンゴ酸が乳酸に変わる過程で、酸味が穏やかになり口当たりがまろやかになります。MLFについては、酸味が穏やかになり、バターやクリームのようなニュアンスが生まれるという点が評価ポイントです。
タンニンの評価
タンニンの質と量をどう読むか
タンニンは黒ブドウ品種に多く含まれる要素で、口内の収斂感やテクスチャーを左右します。評価では「柔らかさ(円み)」「きめの細かさ」「持続時間」「苦味の有無」を確認します。若いカベルネ・ソーヴィニヨンではしっかりしたタンニンを感じやすく、熟成によりタンニンが和らいで渋みが和らぐことがあります。タンニンは食事では肉料理の旨みを引き出す働きがあり、タンニンの苦味が味わいを複雑にし、素材の旨みを引き出すと表現できます。
アルコールの評価
アルコールはワインにボディと温かみを与えます。香りの揮発性にも影響し、高めのアルコールは果実香や甘さを強めに感じさせる一方で、バランスを崩すと熱感や重さを感じさせます。評価では「口内での重さ」「温感」「アルコール感が酸味やタンニンと調和しているか」を見るとよいでしょう。アルコール感が他要素と橋渡しになっているか、あるいは単独で目立っているかを判断します。
バランスと飲みごたえの見方
ストラクチャー評価の核心はバランスです。酸味・タンニン・アルコールのどれかが突出していると味わいは偏りますが、各要素が互いに補完し合うと完成度が高まります。例えば酸味がワインを引き締め、タンニンが形を与え、アルコールが厚みを出すことで、結果として余韻や保存性が向上します。
| 要素 | 評価ポイント | バランスの良い状態 |
|---|---|---|
| 酸味 | 鋭さ・持続・果実との調和 | フレッシュで切れがあるが角が立たない |
| タンニン | 硬さ・粒子感・余韻 | 構造を支えるが舌に引っかからない |
| アルコール | 温感・ボリューム・香りの増幅 | 厚みを出しつつ熱感が目立たない |
実践: テイスティングの手順
- 外観を確認する:色相と粘性で熟度感やアルコールの傾向を推測する。
- 香りを確認する:果実・熟成香・揮発性の強さでアルコールや酸の傾向を読む。
- 口に含む:酸を舌先・側面で、タンニンを歯茎や頬の内側で、アルコールを全体の温感で評価する。
- 余韻とバランスを確認する:要素が互いに補完しているか、どれが突出しているかを整理する。
- 時間経過を観察する:温度上昇や空気接触で酸味やタンニンの印象がどう変わるかを見る。
よくある判定パターンと意味
・酸味が強く感じられ果実味が控えめ:長期熟成向きの酸構造を持つ可能性がある。 ・タンニンが粗く苦味が残る:若いうちはデキャンタージュや料理と合わせることで印象が和らぐことが多い。 ・アルコール感が突出する:果実味や酸でうまく橋渡しできているかを確認。過度な熱感はバランスを崩す。
「シャンパーニュ」というアペラシオンは、定義された原産地において、その土地特有のテロワールと、定められた栽培・醸造規定に基づいて造られたスパークリングワインにのみ使用が認められている。
まとめ
- ストラクチャーは酸味・タンニン・アルコールの三要素でワインの骨格が決まる。バランスを読むことが重要。
- 評価は香りと口内での感覚を分けて観察する。MLFなど発酵過程が酸の印象に影響する点を押さえる。
- 食事との組み合わせは同調・補完・橋渡しの観点で考えると実践的。タンニンは肉料理の旨みを引き出す働きがある。
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