ラルマンディエ・ベルニエ|ビオディナミの先駆者
ラルマンディエ・ベルニエはビオディナミ農法を早くから導入したRMのメゾンです。土壌に根差すスタイルと繊細な泡立ちが特徴のスパークリングを紹介します。
ラルマンディエ・ベルニエとは
ラルマンディエ・ベルニエ(Larmandier-Bernier)は、シャンパーニュ地方のRM(レコルタン・マニピュラン)に分類される生産者です。自社畑中心の生産を行い、ぶどう栽培から醸造まで一貫して手掛けます。早期から有機やビオディナミ的な栽培を取り入れ、土壌の多様性をボトルに反映させることを重視してきました。ラルマンディエ・ベルニエという名前は、地域のテロワールを端正に映し出すワイン造りを象徴しています。
歴史と哲学
このメゾンは、畑の健康と微生物相を重視する栽培哲学を持ちます。化学的防除を極力避け、堆肥や緑肥、ビオディナミの考え方に基づくカレンダーに配慮した作業を行います。結果としてブドウは畑ごとの個性を保ち、醸造では過剰な介入を避けてワイン本来の表情を活かす手法が採られます。こうした姿勢は、テロワールを前面に出すクリーンでミネラル感のあるスタイルにつながっています。
ビオディナミと畑の管理
ビオディナミとは、農業を包括的に捉える考え方の一つで、土壌の活力を高める施策や自然周期を尊重する実践を含みます。ラルマンディエ・ベルニエでは、土壌ごとの違いを活かすために選定や収量管理を丁寧に行い、発酵段階でも野生酵母や低干渉のアプローチを用いることが多いです。これにより、ブドウ由来の果実味や酸、ミネラルがシャープに感じられるワインになります。
ワインのスタイルと主要キュヴェ
ラルマンディエ・ベルニエのキュヴェは畑ごとの個性を反映したものが多く、シャルドネ主体のブラン・ド・ブラン的な表現に定評があります。香りは柑橘や白い花、ミネラルといった要素が中心で、口中では繊細な泡と引き締まった酸がバランスを取ります。醸造・熟成の選択により、よりフレッシュ寄りのものから、澱と接触させ時間をかけて複雑さを出すタイプまで幅があります。ラルマンディエ・ベルニエのワインは食事と合わせる場面で、味覚の同調・補完を生むことが多いです。
| 製法 | 正式名称・表現 | 特徴・代表的効果 |
|---|---|---|
| 瓶内二次発酵 | メトード・トラディショネル、澱抜きを経る | 瓶内で二次発酵を行い、きめ細かい泡と澱との接触による複雑な風味が生まれる。シャンパーニュ規定に対応する場合が多い。 |
| タンク内二次発酵 | シャルマ方式、フレッシュな果実味を保つ | 大型タンクで二次発酵を行い、フレッシュで果実味を強く残すスタイルに向く。 |
| 炭酸ガス注入 | ガス注入法 | 完成したワインに炭酸を注入する方法で、コストを抑えた軽快なスパークリングが得られる。 |
シャンパーニュの規定とラルマンディエ・ベルニエの位置づけ
シャンパーニュはシャンパーニュ地方で、定められた規定に基づき瓶内二次発酵で造られたスパークリングワインという定義があります。認可品種としてシャルドネ、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエが挙げられ、熟成規定はノン・ヴィンテージが最低15ヶ月、ヴィンテージが最低36ヶ月です。生産者区分にはNM、RM、CMがあり、ラルマンディエ・ベルニエはRMとして自社畑中心の生産を行う立場にあります。これらの規定を踏まえつつ、同メゾンはテロワール表現を重視したワイン造りを続けています。
| 表記 | 残糖量(g/L) | 味わい |
|---|---|---|
| ブリュット・ナチュール | 0-3 | 極辛口 |
| エクストラ・ブリュット | 0-6 | 辛口 |
| ブリュット | 0-12 | 辛口 |
| エクストラ・ドライ | 12-17 | やや辛口 |
| セック | 17-32 | やや甘口 |
| ドゥミ・セック | 32-50 | 甘口 |
| ドゥー | 50以上 | 極甘口 |
飲み方とペアリング
グラスはフルート型やチューリップ型グラスを用いると、繊細な泡と香りの広がりを両立できます。サーヴ温度はやや低めの6〜8℃程度が基本で、冷やしすぎると香りが閉じるため注意してください。ボトルの開け方は静かに行い、コルクを回して抜く際は「プシュッ」という控えめな音が望ましいです。
- 生牡蠣 — 酸味とミネラルが牡蠣の旨味と味覚の同調・補完を生む。
- 白身魚のカルパッチョ — 繊細な泡が魚の甘みと同調し、酸味が味わいを引き締める。
- 天ぷらや軽い揚げ物 — 酸味が油の重さをリフレッシュし、食感と味わいが補完される。
- 山菜やハーブを使った前菜 — 草木の香りとワインの香りが橋渡しとなり、全体の調和をつくる。
まとめ
- ラルマンディエ・ベルニエはRMとして畑の個性を反映するビオディナミ的な栽培と低干渉の醸造を重視している。
- 瓶内二次発酵(メトード・トラディショネル)を軸に、澱抜きを経た繊細な泡とテロワール性が楽しめる。
- グラスはフルート型やチューリップ型を用い、食事とは味覚の同調・補完を意識して合わせると魅力が引き立つ。