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モンテプルチアーノのチェラスオーロ|ロゼワイン

モンテプルチアーノのチェラスオーロ|ロゼワイン

モンテプルチアーノのチェラスオーロは、イタリア・アブルッツォを代表する濃い色味のロゼワイン。果実味と程よい酸が魅力で、料理との相性も幅広い。

モンテプルチアーノのチェラスオーロとは

チェラスオーロは一般に「Cerasuolo d'Abruzzo D.O.C.」という法的枠組みでも認められるスタイル名です。モンテプルチアーノは黒ブドウ品種で、果皮由来の濃い色素を短時間のスキンコンタクトで抽出して造られるため、通常のロゼより色が深く、チェリーやラズベリー、時にスパイスやハーブのニュアンスを感じます。アルコール感は中程度からややフルボディ寄りまで幅がありますが、酸味が程よく残るため飲み飽きしません。

基本情報表

味わいとテイスティングのポイント

香りはチェリー、ストロベリー、赤いベリー類が中心で、若いものはフレッシュな果実香が前面に出ます。口当たりは果実味が豊かで酸味がバランスを取ります。短いスキンコンタクトにより色調は濃いですが、タンニンは通常穏やかで、渋みが和らぐ感覚が得られることが多いです。熟成や樽の有無によってはスパイスやトースト、ほんのり野性的なニュアンスが加わります。

産地と歴史

モンテプルチアーノは主にイタリア中部〜南部で栽培され、とりわけアブルッツォ州が代表的な産地です。チェラスオーロの名称と様式は地域のワイン法規にも深く根差しており、Cerasuolo d'Abruzzo D.O.C.としての登録がある点がその背景を示しています(出典:Cerasuolo d'Abruzzo D.O.C.規定)。歴史的には地元で長く飲まれてきたスタイルで、地域の気候や土壌、醸造慣行が現在のチェラスオーロを形づくっています(出典:Oxford Companion to Wine, J. Robinson他)。

DNA解析と品種分類

モンテプルチアーノは黒ブドウ品種として分類され、品種として独立した存在であることは品種データベースや遺伝学的資料で確認されています。品種の登録情報や系譜に関する参照はVIVC(Vitis International Variety Catalogue)を参照してください(出典:VIVC)。

栽培面積と産地限定性

モンテプルチアーノの栽培はイタリアが中心で、OIVなどの国際統計やイタリア国の統計資料で主要産地としてアブルッツォが挙げられます(出典:OIV、ISTAT等)。チェラスオーロが産地的に限定されやすい理由は、①モンテプルチアーノの栽培に適したアドリア海寄りの気候と丘陵地の土壌、②地域の醸造慣行と法規(D.O.C.等)、③地元需要に応える伝統的スタイルがあるためです。これらが組み合わさることで、チェラスオーロは特定地域に根付いたワインになっています。

醸造とスタイルの違い

チェラスオーロの特徴は短時間のスキンコンタクトで色を抽出する点にあります。生産者によっては少量のマセラシオンや軽い樽熟成を行い、果実味に厚みや複雑さを加えます。アブルッツォの規定では色やアルコール、残糖などに基準が定められており、これにより地域らしいスタイルが保たれています(出典:Cerasuolo d'Abruzzo D.O.C.規定)。

テイスティングとサービス

サービング温度はやや冷やして6〜12℃程度が目安です。グラスはチューリップ型グラスを推奨します。香りが立ちやすく、果実の複雑さと酸味のバランスを感じやすくなります。デキャンタは通常不要ですが、樽熟成を伴う上級キュヴェは短時間のデキャンタージュで開くことがあります。

料理との相性

チェラスオーロは幅広い料理と合わせやすく、味覚の同調・補完の観点で組み立てると相性がわかりやすくなります。酸味が魚介の風味を引き立て、果実味がトマトソースや軽い肉料理と同調します。以下は代表的なペアリング例です。

  • シーフードのグリル:酸味が魚介の風味を引き立て、果実味が同調する
  • トマトベースのパスタ:トマトの酸味とワインの酸味が同調し、果実味が補完する
  • 鶏肉のグリルや生ハム:果実味が塩気を同調し、酸味が脂を補完する
  • 和食の照り焼きや軽い煮物:甘辛い味付けと果実味が橋渡しとなる

入手性と代替提案

日本での入手難易度はやや高めです。流通量はイタリア国内向けの生産が中心で、専門の輸入業者を通じた少量輸入が多いため、一般のスーパーでは見かけにくい傾向にあります。購入はワイン専門店、輸入酒販店、国際ワインを扱うオンラインショップを探すのが現実的です。

  • 入手ポイント:専門店で産地表記(Cerasuolo d'Abruzzo)を確認する。ヴィンテージ表記や醸造情報を参考に。
  • 代替提案:サンジョヴェーゼのロゼ(イタリア産)やグルナッシュのロゼ(フランス・スペイン産)は入手性が高く、チェラスオーロに近い赤系果実の香りと程よい酸を楽しめる。

まとめ

  • モンテプルチアーノのチェラスオーロは黒ブドウ品種モンテプルチアーノから造られる色が濃いロゼワインで、チェリーや赤系果実の香りと程よい酸が魅力。
  • 産地は主にアブルッツォで、D.O.C.規定や地形・気候がスタイルを形成している(出典:Cerasuolo d'Abruzzo D.O.C.規定、Oxford Companion to Wine)。
  • 日本での入手はやや難しいが、専門店やオンラインで探せる。代替としてサンジョヴェーゼやグルナッシュのロゼが入手しやすく、似た印象を得られる。

出典:Cerasuolo d'Abruzzo D.O.C. 規定/VIVC(Vitis International Variety Catalogue)/OIV(国際ブドウ・ワイン機構)およびOxford Companion to Wine(J. Robinson 他)。各種統計・歴史情報は上記機関・文献を参照してください。

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