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日本のオレンジワイン|甲州のスキンコンタクト

日本のオレンジワイン|甲州のスキンコンタクト

甲州を用いた日本のオレンジワインとスキンコンタクトの魅力を解説。製法、味わい、サービス、和食とのペアリングまで初心者にもわかりやすく紹介します。

オレンジワインとは

オレンジワインは、白ブドウを赤ワインのように果皮と一定時間接触させて醸造するスタイルです。果皮由来の色素や酵素、タンニンが溶け出し、琥珀色から深いアンバー色のワインになります。香りは果実味に加えて、ナッツやドライフルーツ、ハーブのニュアンスが現れることが多く、飲みごたえと複雑さが特徴です。

甲州とスキンコンタクトの関係

甲州は日本固有の品種で、皮が比較的厚く香りのニュアンスが繊細です。スキンコンタクトを行うと、甲州本来の柑橘的な果実味に、果皮由来の旨みやほのかな渋みが加わり、独特の厚みと余韻を持つオレンジワインが生まれます。日本の気候や発酵管理と相性がよく、地域性が反映されやすい点も魅力です。

スキンコンタクトの具体的な手順

  • 選果・除梗:健康な果実を選び、必要に応じて除梗する。
  • 破砕・冷浸漬:破砕した果実を低温で果皮と接触させ風味を抽出する。
  • 発酵:果皮と果汁を一緒に発酵させ、期間は数日〜数週間とスタイルにより変える。
  • プレス:所定の色とタンニンが得られたら圧搾して果皮と分離する。
  • 熟成:タンクや樽で澱と接触させるシュール・リーや樽熟成でさらに厚みを出す。

スキンコンタクトの長さや発酵温度、使用する酵母、発酵途中の管理が最終的な色調やタンニン量、アロマに大きく影響します。短時間の接触は軽やかさを残し、長期の接触はよりスパイシーでナッツのニュアンスが強くなります。

味わいの傾向とテイスティングのポイント

甲州のオレンジワインは、果実味に加えて皮由来の旨みと程よい収斂感が特徴です。香りは柑橘、リンゴ、白い花に加え、アーモンドや焼きリンゴ、煮詰めた果実のようなニュアンスが出ることがあります。酸はほどよく、ミディアムボディからフルボディ寄りの厚みを感じるスタイルが多いです。テイスティングでは色合い、アロマの層、口中のテクスチャーに注目してください。

サービスとグラス選び

適温はやや冷やして8〜12℃が目安です。冷たすぎると香りが閉じ、暖かすぎるとアルコール感が前に出ることがあります。グラスはチューリップ型グラスを推奨します。口元がやや狭く、アロマを集めつつも果実味を素直に感じられる形が向きます。開栓後は風味の変化を楽しみながら2〜5日程度で飲み切るとよいでしょう。

和食を含むペアリング例

甲州のオレンジワインは和食と親和性が高いです。味覚の同調・補完の観点で言うと、出汁や醤油の旨みとワインの旨みや酸が同調し、発酵由来の風味が料理の複雑さを補完します。具体例として、煮物の旨みと同調する一方で、香ばしい焼き魚にはワインの酸味が補完して口中を爽やかにします。

  • 煮物や出汁を使った料理:旨みが同調する
  • 焼き魚や干物:酸味が脂の重さを補完する
  • 豆腐や白身魚の刺身:繊細な旨みが同調する
  • ナッツやソフトチーズ:果皮由来のナッティな香りが補完する

酒精強化ワインとの違いと基礎知識

酒精強化ワインとは、発酵中または発酵後にブランデーなどのグレープスピリッツを添加してアルコール度数を高めたワインです。添加のタイミングにより残糖と味わいが変わります。以下の表で簡潔に比較します。

添加のタイミング結果の特徴代表例
発酵中に添加糖分が残り甘口になるポート(ポルトガル)
発酵後に添加発酵が終了しドライな味わいになるシェリー(スペイン・ヘレス)

オレンジワインは上記の酒精強化ワインとは異なり、アルコールの追加を行わず果皮接触で色と風味を引き出すスタイルです。比較すると、オレンジワインは発酵管理や接触時間のコントロールで風味の幅を作る一方、酒精強化ワインは添加タイミングで糖とアルコールのバランスを決める点が特徴です。

保存と楽しみ方のコツ

開栓前は直射日光を避け、温度変動が少ない場所で保管してください。開栓後はコルクやスクリューキャップでしっかり閉じ、冷蔵庫で保存すると風味が安定します。オレンジワインは酸やタンニン成分があるため、比較的日を置いても変化を楽しめますが、時間とともに酸化が進み香りが変わるため、変化の過程を味わうのも楽しみの一つです。

まとめ

  • 甲州のオレンジワインは果皮接触により琥珀色と複雑な旨みを得る。
  • サービスはチューリップ型グラスと8〜12℃が目安で、和食とは味覚の同調・補完で相性が良い。
  • 酒精強化ワインとは製法が異なり、オレンジワインは果皮接触で風味を作る点が特徴。

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