クレマン・ド・リムーとは|世界最古のスパークリング

クレマン・ド・リムーとは|世界最古のスパークリング

南フランス、リムー発のクレマンは、法的に保護・規定された原産地呼称を持つ歴史あるスパークリング。製法やスタイル、合わせ方を初心者向けに解説します。

基本情報

クレマン・ド・リムーはリムー地区で生産されるスパークリングで、アペラシオン(法的に保護・規定された原産地呼称)として規定されています。地域独自の気候と土壌から生まれる果実味に、きめ細かな泡や熟成由来の風味が合わさるのが特徴です。起源は16世紀にさかのぼる史料があり、早期にスパークリングが造られていたことが知られます(出典: AOCクレマン・ド・リムー資料)。

製法

主な製法と特徴

クレマン・ド・リムーでは複数の製法が用いられます。伝統的な味わいや熟成香を求める場合は瓶内二次発酵が採用され、よりフレッシュで果実味を前面に出したい場合はタンク内二次発酵が選ばれることがあります。コストを抑えた軽快なスタイルは炭酸ガス注入で造られます。

製法正式名称/呼称特徴
瓶内二次発酵メトード・トラディショネル瓶内二次発酵によりきめ細かな泡を生み、澱抜きを経るため複雑な熟成香が出る
タンク内二次発酵シャルマ方式大型タンクで二次発酵を行いフレッシュな果実味を保つ
炭酸ガス注入ガス注入法完成したワインに炭酸を注入し軽快で手軽なスタイルになる

味わいとスタイル

クレマン・ド・リムーはシャルドネや黒ぶどうを用いたブレンドが一般的で、銘柄ごとにフレッシュさ重視のものから、瓶内二次発酵によるトーストやナッツのような熟成香が出るものまで幅があります。辛口からやや甘口まで幅広い甘辛度で市場に出回ります。

表記味わい残糖量(g/L)
ブリュット・ナチュール極辛口0–3
エクストラ・ブリュット辛口0–6
ブリュット辛口0–12
エクストラ・ドライやや辛口12–17
セックやや甘口17–32
ドゥミ・セック甘口32–50
ドゥー極甘口50以上

シャンパーニュとの違い

シャンパーニュはシャンパーニュ地方で、定められた規定に基づき瓶内二次発酵で造られたスパークリングワインを指します。認可品種はシャルドネ、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエで、熟成規定はノン・ヴィンテージ最低15ヶ月、ヴィンテージ最低36ヶ月です。生産者区分にはNM、RM、CMなどがあり、これらの規定が他地域のクレマンなどと区別するポイントになります。

テイスティングとサービス

サービス温度はよく冷やして6〜8℃程度が目安です。グラスはフルート型やチューリップ型のいずれでも、泡と香りのバランスに配慮して選ぶとよいでしょう。開け方はボトルを冷やし、コルクを親指で押さえながら静かに抜くと「プシュッ」という音で注ぎやすくなります。

料理との組み合わせ

クレマン・ド・リムーの酸味や泡は、魚介や揚げ物、チーズなどとよく合います。ここではペアリングの表現として味覚の同調・補完を用います。例えばフレッシュなブランやシャルドネ主体のクレマンは白身魚のカルパッチョと同調し、泡と酸味が脂の重さを補完して口中をリフレッシュします。瓶内二次発酵由来のトースト香があるタイプは、香ばしい焼き物やナッツを使った料理と同調する傾向があります。

  • 生牡蠣やカルパッチョ:酸味とミネラルが味覚の同調・補完を生む
  • 揚げ物(天ぷら、フライ):泡と酸味が脂の重さを補完する
  • 柔らかいチーズ:果実味がチーズのクリーミーさと同調する

選び方と楽しみ方

初めてクレマン・ド・リムーを選ぶ場合は、製法表示や甘辛度表記を確認しましょう。瓶内二次発酵(メトード・トラディショネル)と記されたものは、澱抜きを経た熟成香を楽しめます。フレッシュで軽やかなものが好みならシャルマ方式の記載を探すのも一案です。ラベルのアペラシオン表示(法的に保護・規定された原産地呼称)を確認することで、地域性が反映された味わいを選べます。

まとめ

  • クレマン・ド・リムーはリムーの法的に保護・規定された原産地呼称を持つ歴史あるスパークリングで、伝統と多様なスタイルが共存する。
  • 製法の違い(瓶内二次発酵=メトード・トラディショネル、タンク内二次発酵=シャルマ方式、ガス注入=ガス注入法)で泡のきめや風味が変わる。
  • 料理とは味覚の同調・補完を意識すると相性が分かりやすく、フルート型やチューリップ型のグラスで香りと泡を楽しむと良い。

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