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ブルゴーニュグラスとボルドーグラスの違い

ブルゴーニュグラスとボルドーグラスの違い

ブルゴーニュグラスとボルドーグラスの形状と用途の違いを、品種別の相性、購入ポイント、適切な飲用温度や保存方法まで具体的に解説します。

基礎知識:形状とワインへの影響

形状の違いは香りの広がりと空気との触れ方に直結します。ブルゴーニュグラスはバルーン型グラスに分類される丸い膨らみが特徴で、ボウルが大きいため香りが拡散しやすく、繊細なアロマを引き出します。特にピノ・ノワールやネッビオーロのような繊細な黒ブドウ品種と好相性です。一方、ボルドーグラスはチューリップ型グラスに相当し、口元に向かって少し絞られた形状で、果実味とタンニンの輪郭を保ちつつグラス上部に香りを集めます。カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、マルベック、シラーなどフルボディ寄りの黒ブドウ品種に向いています。

香り・渋みに対する具体的な効果

バルーン型グラス(ブルゴーニュグラス)は香り成分の拡散を促進し、樽由来や花のような微細なアロマが立ちやすくなります。タンニンの感じ方では、果実味と香りが前に出るため相対的に渋みが和らぐ印象になります。チューリップ型グラス(ボルドーグラス)は酸味やタンニンの輪郭を残しつつ、果実味と構造を味わいやすくします。白ワインや軽めの赤(ピノ・ノワールなど)を扱うときはブルゴーニュグラス、重めの赤をフルに感じたいときはボルドーグラスが基本です。

項目ブルゴーニュグラスボルドーグラス
形状(通称)バルーン型グラス、丸みの大きいボウルチューリップ型グラス、絞りのある口元
向く黒ブドウ品種ピノ・ノワール、ネッビオーロ、ガメイカベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、マルベック、シラー
向く白ブドウ品種シャルドネ(樽熟成タイプ)ソーヴィニヨン・ブラン(果実を活かす)
効果香りが広がり繊細なニュアンスを引き出す。渋みが和らぐ傾向香りを集めて構造を明瞭にする。タンニンの輪郭を感じやすい
容量目安約400〜700mlのボウル(商品により差あり)約350〜550mlのボウル(商品により差あり)
実勢価格帯エントリーは1,000円台〜。品質の高いクリスタルは5,000円〜エントリーは1,000円台〜。業務用の安定性を重視する製品が多い

選び方・購入のポイント

用途と予算を最初に決めると選びやすくなります。日常使いなら耐久性重視で機械吹きのボルドーグラスやシンプルなブルゴーニュグラス(1,000円台〜)が実用的です。特別な日の一本に合わせるなら、口当たりが薄いクリスタル製やハンドメイドのバルーングラス(3,000〜10,000円台)を検討してください。セットで買うと管理が楽になりますが、まずは1脚ずつ買って試すのも有効です。

  • 口縁の薄さ:薄いほど口当たりが繊細
  • ステムの長さ:持ちやすさと倒れにくさのバランスを確認
  • ボウルの幅:広いほど香りが抜けやすく繊細なワイン向け
  • 材質:リードフリークリスタルは透明度が高く香りがクリアに出る
  • 洗浄表示:食洗機対応か手洗い推奨かで日常使いのしやすさが変わる

楽しみ方・保存の実践アドバイス

飲用温度はワインの印象を大きく左右します。ライトボディの赤は12〜14℃、ミディアムは14〜16℃、フルボディは16〜18℃が目安です(出典: 日本ソムリエ協会)。グラス選びと温度を組み合わせると、ブルゴーニュグラスでは12〜16℃で繊細なアロマを楽しみ、ボルドーグラスでは15〜18℃で構造をはっきり感じられます(出典: 日本ソムリエ協会)。

デキャンタ(デカンター)やデキャンタージュの時間はワインのタイプで変えます。ピノ・ノワールなど繊細なものは15〜30分、カベルネ・ソーヴィニヨンなどしっかりしたワインは30分〜2時間を目安に。実際に香りを確認し、苦味や閉じた香りが抜けて果実味が立ってきたら飲み頃です。

開栓後の保存については、バキュームポンプでの保存であれば3〜5日程度が目安です。スクリューキャップやバキューブ等の保護方法を併用すると酸化を遅らせられます(出典: 日本ソムリエ協会)。冷蔵庫で保管し、赤は飲む直前に室温に近づけると本来の香味が戻ります。

トラブル・疑問とその対処

グラスで本当に味が変わるのか

結論として変わります。形状が香りの広がりや入口での液流を変えるため、同じワインでも香りの印象やタンニンの感じ方に差が出ます。試すコツは同一ワインを両方のグラスで飲み比べ、香りの立ち方や口中での渋みの感じ方を比べることです。

グラスの曇りや白い跡の除去法

曇りは水垢や油分が原因です。まずは中性洗剤で手洗いし、酢を薄めた水ですすぐと水垢が落ちやすくなります。仕上げはマイクロファイバーで拭き上げるか、逆さにして自然乾燥させると指紋が残りにくくなります。クリスタル製で傷が心配な場合は食洗機を避けてください。

割れた場合は安全を優先し、切り口に触れないよう手袋を着用して廃棄してください。高価なグラスは修理より買い替えが現実的です。

まとめ

  • ブルゴーニュグラス(バルーン型グラス)は香りを広げ繊細な黒ブドウ品種に向き、渋みが和らぐ印象を与える。
  • ボルドーグラス(チューリップ型グラス)は香りを集め構造をはっきりさせるため、カベルネ・ソーヴィニヨン系に適している。
  • 用途に合わせて口縁の薄さ・材質・価格帯を選び、飲用温度(ライト12〜14℃、ミディアム14〜16℃、フル16〜18℃)や保存法も組み合わせて味わいを最大化する(出典: 日本ソムリエ協会)。

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