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ワインの送り返し|いつ・どう伝えるべきか
レストランでワインを送り返す判断と伝え方を具体的手順で解説します。温度やグラスの注意点、代替案、やってはいけないことも紹介します。
ワインを送り返すべき状況
まずは何が問題かを冷静に確認します。目視で濁りや浮遊物がある、明らかに異臭がする(カビや湿った段ボールのようなコルク臭、酸っぱい香りなど)、味に極端な酸味や苦味があるといった場合は、品質上の不具合と判断できます。一方で個人の好み(果実味が弱い、温度が好みでない等)は必ずしも送り返す理由にならないため、まずは改善を依頼するのが建設的です。
判定のポイント(短く確認する項目)
- ボトルの外観に異常(ラベルの染み、液面の異常)
- グラスを軽く嗅いで不快な臭いがあるか(コルク臭、酸敗臭、強い硫黄臭)
- 味が明らかに酸化している、または極端に苦い・粉っぽい
- 提供温度が合っていない(飲めないほど温かい/冷たすぎる)
伝え方とタイミング
ワインを送り返す際は、その場で素早く、かつ丁寧にスタッフを呼んで状況を伝えます。感情的になると場が険悪になりやすいので、事実を落ち着いて伝えることが大切です。以下は実際に使える具体的な手順です。
- 1. スタッフを呼び、ボトルやグラスを示して「少し確認していただけますか」と依頼する。
- 2. スタッフが確認したら、感じた違和感を簡潔に伝える(例:「コルクのような湿った紙の香りが強く感じます」)。
- 3. 店側の提案(別のボトルを開ける、別のグラスを試す、温度調整を行う)を聞き、納得できる対応を選ぶ。
- 4. その場で対応に満足できない場合は、マネージャーに相談する。感情的にならず、事実を重視して説明する。
レストランでの実務と代替案
多くのレストランやソムリエは品質不良を認めた場合、別のボトルでの提供やグラスの交換などで対応します。まずは店側に確認してもらうことが前提です。店の判断で代替案が提示されることが一般的ですが、事前に具体的な希望(同価格帯での交換、別の品種を試したい等)を伝えるとスムーズです。
- 別のボトルを開けてもらう(同価格帯を希望する旨を伝える)
- 温度が原因なら氷水に数分浸ける、または冷蔵庫で短時間冷やすよう依頼する
- 香りに問題があるが味は大丈夫な場合は、デキャンタに移して空気に触れさせる(デキャンタがなければ広口のグラスに注ぎ替える)
- 小さな違和感であれば、まずは別のグラスで試してもらう
やってはいけないこと
- 感情的に大声を出す、他の客の前で長時間抗議する
- 根拠なく「高級だから返品できるはず」と主張する
- 無理に飲み干してから文句を言う(判断が難しくなるため)
- 根本的に好みの問題を「品質の問題」として扱う(まずは改善を頼む)
温度とグラスに関する注意
温度はワインの印象を左右します。温度が低いと渋みや苦味が強調され、温度が高いとアルコール感が立ちやすくなります。適温で飲むことで、ワイン本来の香りと味わいのバランスが最も良く感じられます。
| タイプ | 適温 | グラス | 備考 |
|---|---|---|---|
| フルボディ赤 | 16℃-18℃ | チューリップ型 | タンニンがまろやかになり香りが開く |
| ミディアムボディ赤 | 14℃-16℃ | チューリップ型 | 果実味と酸のバランスが良くなる |
| ライトボディ赤 | 12℃-14℃ | バルーン型 | フレッシュさが際立つ |
| フルボディ白 | 10℃-12℃ | チューリップ型 | 樽由来のニュアンスが出やすい |
| ライトボディ白 | 8℃-10℃ | チューリップ型 | 柑橘やハーブの香りが引き立つ |
| スパークリング | 6℃-8℃ | フルート型 | 泡立ちと爽快感を保つ |
| 甘口・デザートワイン | 6℃-8℃ | チューリップ型 | 甘みと酸のバランスを楽しむ |
失敗を避けるためのポイント
- 判断はまず嗅覚と少量のテイスティングで行う
- 気になる点はすぐにスタッフに短く伝える
- 個人の好みは改善で解決できる場合が多いので、まずは温度調整や別グラスを試す
- 店の対応に納得できない場合は冷静に上席に相談する
まとめ
- 品質に明らかな問題(異臭・異物・極端な味の劣化)があれば、落ち着いてスタッフに確認し送り返すのは正当な対応です。
- まずは丁寧に状況を伝え、店側の提案(別ボトル、温度調整、グラス交換など)を聞いて選ぶと円滑です。
- 温度やグラスで改善できるケースが多いので、好みの違いはまず改善を依頼してから判断してください。