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セニエ法とは|濃厚ロゼを生む伝統製法を解説

セニエ法とは|濃厚ロゼを生む伝統製法を解説

セニエ法は発酵前に果汁の一部を抜く伝統的手法です。色と旨みを濃縮し、濃厚なロゼワインを生む仕組みと選び方、ペアリングを初心者向けに解説します。

セニエ法とは

セニエ法はフランス語で「血抜き」を意味し、発酵前または早期のマセラシオン(果皮と果汁の接触)中に一定量の果汁を抜き取る方法です。抜いた果汁はロゼワインとして仕上げられ、残った果汁と皮の比率が高まるため、残りのワインは色やタンニンが濃くなります。ロゼに用いる場合は、抜いた果汁側がやや濃い色合いと厚みを持つことが特徴です。

セニエ法の工程

  • 収穫して破砕した果実を短時間マセラシオンする(皮と果汁を接触させる)
  • 果汁の一部を抜き取る(抜き取り量はワイナリーの方針による)
  • 抜かれた果汁を別タンクで低温発酵させロゼワインに仕上げる
  • 残った果汁と皮は赤ワインの醸造につなげる場合が多い

セニエ法がもたらす味わいとスタイル

セニエ法で造るロゼは、一般的な直接圧搾のロゼより色が濃く、果実味やタンニンの表現が豊かになります。黒ブドウ品種由来のアロマやスパイス感が出やすく、ミディアムボディからフルボディ寄りのスタイルまで幅があります。使用される黒ブドウ品種の例としてはグルナッシュやシラー、場合によってはピノ・ノワールも用いられます。グラスは香りを閉じずに立ち上がらせる「チューリップ型」や、豊かな香りを広げる「バルーン型」を使うと飲みごたえを楽しめます。

用途別の選び方

ボディ別の選び方

ライトボディを好むならピノ・ノワールが向きます。一方、濃厚さや力強さを求めるならカベルネ・ソーヴィニヨン寄りのフルボディを選ぶと満足感が高くなります。

予算別の選び方

予算おすすめ
1,000円台チリ産などの新世界ワイン
3,000円〜ボルドーなどの古典的産地

シーン別の選び方

  • 普段飲み: 手頃で果実味のあるデイリーワイン
  • ホームパーティー: 個性が出る濃厚ロゼで話題作り
  • ギフト: 産地や品種がわかるラベルを選ぶと喜ばれる
  • 記念日: 少し上のランクを選び、特別感を演出

料理別の選び方

肉料理にはフルボディ、魚料理にはライト〜ミディアムのワインが相性がよい傾向です。例えばしっかりしたグリルや赤身肉には濃厚なセニエ由来のロゼやフルボディ赤が合います。白身魚や焼き魚にはライト〜ミディアムボディのロゼや白ワインが相性良好です。

ペアリングの考え方

ペアリングでは「味覚の同調・補完」の視点が有効です。香ばしい料理とは香りが同調し、酸味やタンニンの違いは補完の関係を生みます。例えば、濃厚なロゼはスパイスの効いたグリル料理と同調し、脂のある肉料理とはタンニンの苦味が味わいを複雑にし、素材の旨みを引き出すため補完の役割を担います。酸味があるワインは魚介の風味を引き立てる点も押さえておきましょう。

科学的な背景

タンニンとは

タンニンは皮・種に含まれる渋み成分です。タンニンの苦味により、味わいの構成を複雑にし、素材の旨みを引き出す効果があります。セニエ法では皮との接触が比較的短くても、果汁比率の変化でタンニンの表現が強まることがあります。

アントシアニンとは

アントシアニンは皮に含まれる色素成分です。セニエ法で果汁の比率を変えると、果皮由来のアントシアニンが相対的に濃く出やすくなり、ロゼの色調や色持ちに影響します。

よくある質問

渋みが苦手でもセニエ法のロゼは楽しめますか

はい。セニエ法でも造り方次第で渋みが穏やかなタイプが作れます。最初はピノ・ノワールなど渋みが穏やかな黒ブドウ品種由来のものから試すと入りやすいでしょう。

保存やサービス温度はどうすればよいですか

セニエ由来の濃厚ロゼは冷やしすぎると香りが閉じることがあります。冷蔵庫でほどよく冷やし、サーブ直前に少し温度を上げると香りと味わいのバランスがよくなります。グラスは「チューリップ型」や「バルーン型」が適しています。

まとめ

  • セニエ法は発酵前に果汁を抜くことで色と旨みを濃縮し、濃厚ロゼを生む伝統的手法である。
  • タンニンは皮・種に含まれる渋み成分、アントシアニンは皮に含まれる色素成分で、セニエ法はこれらの表現に影響する。
  • 用途別にはボディや予算、シーン、料理で選び分けると失敗が少なく、ペアリングは味覚の同調・補完の視点が有効である。

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