エグリ・ウーリエ|アンボネイ村の名手
エグリ・ウーリエはアンボネイ村を拠点にピノ・ノワールを中心とした丁寧な造りで知られる生産者。樽感とミネラルが調和する力強いスタイルが魅力です。
エグリ・ウーリエとは
エグリ・ウーリエはアンボネイ村(Ambonnay)を拠点にする生産者で、ピノ・ノワールを核にしたキュヴェで知られます。メゾンのスタイルは果実の凝縮感としっかりした酸、樽熟成由来の香ばしさが同居するもので、飲み応えを求める愛好家に注目されています。生産者区分はRM(レコルタン・マニピュラン)に分類されることが多く、畑に由来する個性を大切にする姿勢が特徴です。
畑とテロワール
アンボネイ村はピノ・ノワールに適した斜面と石灰質土壌を持ちます。ここで育つぶどうは厚みとミネラル感を備え、エグリ・ウーリエのワインにはしっかりとした骨格が現れます。テロワール(風土)を重視する栽培と収穫タイミングの管理により、畑ごとの特徴を活かしたキュヴェづくりが行われます。
主要品種と醸造
認可品種とブレンド傾向
シャンパーニュで認められている主要な品種はシャルドネ、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエです。エグリ・ウーリエではピノ・ノワールを中心に用いるキュヴェが多く、シャルドネを用いたブラン・ド・ブランや少量のピノ・ムニエを組み合わせることもあります。
主要な製法とその意義
エグリ・ウーリエのような品質志向のメゾンでは、以下の製法がポイントになります。瓶内二次発酵はメトード・トラディショネルで行われ、二次発酵後に澱抜き(デゴルジュマン)を経て熟成させます。これによりきめ細かい泡と澱接触による複雑さが生まれます。一方、シャルマ方式(タンク内二次発酵)はフレッシュな果実味を保つ目的で用いられ、ガス注入法(炭酸ガス注入)は別ラインのスパークリングで効率的に泡を与えるための方法です。
| 略号 | 正式名称 | 意味 |
|---|---|---|
| NM | ネゴシアン・マニピュラン | ブドウを購入して醸造するネゴシアン |
| RM | レコルタン・マニピュラン | 自社畑のブドウで醸造する生産者(エグリ・ウーリエはこの区分に該当することが多い) |
| CM | コオペラティヴ・マニピュラン | 協同組合 |
スタイルと熟成・甘辛度
エグリ・ウーリエのスタイルは一般に凝縮した果実味と樽や熟成由来のトースト香、しっかりとした酸を備えます。シャンパーニュの熟成規定として、ノン・ヴィンテージは最低15ヶ月、ヴィンテージは最低36ヶ月の瓶内熟成が定められています。これらは澱との接触による風味形成に影響します。甘辛度はラベルで示され、代表的な区分は以下の通りです。
| 表記 | 残糖量(g/L) |
|---|---|
| ブリュット・ナチュール | 0〜3 |
| エクストラ・ブリュット | 0〜6 |
| ブリュット | 0〜12 |
| エクストラ・ドライ | 12〜17 |
| セック | 17〜32 |
| ドゥミ・セック | 32〜50 |
| ドゥー | 50以上 |
テイスティングとサービス
香りは赤果実や赤いベリー、熟成が進むとビスケットやトーストのニュアンスが現れます。口に含むと果実の凝縮感と酸がバランスを取り、余韻にミネラルとほのかな苦味が残る傾向があります。
- グラス:フルート型/チューリップ型のいずれも適する。フルート型は泡の立ち上がりを楽しめ、チューリップ型は香りの広がりを感じやすい。
- 適温:6〜8℃が基本。しっかり冷やしてからサーブする。
- 開け方:ワイヤーを外し、コルクを親指で押さえながらボトルを回して静かに抜く。音は「プシュッ」と小さめが望ましい。
料理との相性
エグリ・ウーリエの骨格あるスタイルは、旨味の強い料理や素材感のある料理とよく響きます。ここではペアリングの考え方を「味覚の同調・補完」のフレームで示します。
- 同調:熟成香やトースト感のあるキュヴェはローストした鶏肉やきのこ料理と香ばしさが同調する。
- 補完:酸味がしっかりしたワインは脂ののった魚や揚げ物の重さを味覚の補完でリフレッシュする。
- 橋渡し:赤い果実が感じられるタイプは、トマトベースの前菜と果実味で橋渡しする。
選び方と保存
ラベルで生産者区分(RMなど)や甘辛度を確認し、飲みたいスタイルに合わせて選びます。ノン・ヴィンテージはメゾンの基準を知るのに適し、ヴィンテージはその年の特徴を反映します。保存は冷暗所で横に寝かせ、開栓後は専用ストッパーを用いて冷蔵保存し、できるだけ早めに飲み切るのが望ましいです。
まとめ
- エグリ・ウーリエはアンボネイ村由来のピノ・ノワール主体で骨格のあるスタイルを持つ生産者とされる。
- 製法では瓶内二次発酵(メトード・トラディショネル)と澱抜きを経ることできめ細かい泡と複雑味を生む。
- ペアリングでは味覚の同調・補完の視点を用いると、料理とワイン双方の魅力を引き出せる。
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