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白ワインがコルク臭い|ブショネの見分け方

白ワインがコルク臭い|ブショネの見分け方
#白ワイン

白ワインがコルク臭い場合、多くはブショネ(コルク臭)であり返品・交換が基本、デキャンタでは完全には直らない点に注意が必要です。原因の見分け方と購入・保存の実践的対策を解説します。

ブショネとは何か

ブショネ(cork taint)は主にトリクロロアニソール(TCA)などの微量化合物によるコルク臭です。香りの特徴は「濡れた段ボール」「カビ」「湿った土」「日用品のような紙臭」で、果実香や酸味が鈍るのが典型的なサインです。TCAは非常に低濃度でも検出され、感度の高い人では1〜2ng/L付近で香りが認識されるとされます(出典: UC Davis Sensory Evaluation Laboratory, 2010)。

白ワインがコルク臭いと感じたときの見分け方

まず行う簡単チェック(手順)

  • 瓶の外側とラベル周辺にカビや漏れがないか確認する
  • コルク表面を嗅ぐ:コルクが強い紙・カビ臭なら要注意
  • リム(栓が当たる瓶口)を軽く嗅ぐ:臭いが強ければワイン全体に影響している可能性が高い
  • グラスに少量(約30ml)注ぎ、香りを嗅ぐ:果実香がほとんど感じられず、湿った紙やカビ臭が強ければブショネの疑い
  • 味見は少量で行う:果実味や酸味が薄まり、平坦に感じるなら交換を検討する

ポイントは“瓶口やコルク自体も嗅ぐ”ことです。コルクの表面に同じ臭いがあればTCAの可能性が高く、デキャンタで改善することはほとんど期待できません。デキャンタは還元臭や硫黄系の一部を抜くのに有効ですが、TCAは揮発で取り除ける性質ではないためです。

基礎知識:白ワインとコルクの関係

白ワイン自体の品種や味わいがコルクの影響を受けやすいことはありますが、ブショネはコルクや環境由来の問題で、特定の白ブドウ品種に限った現象ではありません。一般的な白ブドウ品種としてはシャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン、リースリング、ピノ・グリ/ピノ・グリージョ、ゲヴュルツトラミネールなどが挙げられます。これらのワインはそれぞれ香りの繊細さが異なるため、繊細な香りのワイン(例:マールボロのソーヴィニヨン・ブランやアルザスのピノ・グリ)はブショネをよりはっきり感じやすい傾向があります。

選び方・購入時の実践的対策

栓の種類で選ぶ

スクリューキャップ(ねじ栓)はブショネのリスクが極めて低いため、日常的に買う白ワインはスクリューキャップを優先すると実用的です。代表例としてマールボロのソーヴィニヨン・ブランやオーストラリア・チリ産の白はスクリューキャップ採用が多い傾向にあります。コルクを好む場合は、DIAMなどのマイクロアグロメレイティッドコルクを使う生産者を選ぶと安心感が高まります。

購入先と価格帯の目安

購入は返品対応が明確な専門店や信頼できるオンラインショップを選びましょう。価格帯は用途で分けると選びやすいです。日常飲み(デイリー)は1,500〜3,000円帯、ギフトや特別日は3,000〜5,000円帯の白で生産者の栓情報をチェックすると安心度が上がります。ラベルで栓情報が分からない場合は店員に確認しましょう。

楽しみ方・保存の実践アドバイス

提供温度とグラス

白ワインの一般的な提供温度は8〜12°C、樽熟成の厚みあるシャルドネは10〜14°Cが適温です(出典: 日本ソムリエ協会(JSA))。グラスはチューリップ型グラスを基本に、香りが繊細なソーヴィニヨン・ブランやリースリングはやや小ぶりのグラスが向きます。

保存と開栓後の扱い

未開封のワインは直射日光や高温を避け、温度変動の少ない場所で保管します。コルク栓のワインは長期保存ならコルクを湿らせるため横置きが一般的です。開栓後は冷蔵保存し、白ワインは目安として3〜5日以内の消費が良好とされています(出典: 日本ソムリエ協会(JSA))。バキュームポンプで空気を抜くか、専用のストッパーで保存してください。

トラブル対応:コルク臭が疑われるときの行動フロー

  • まず上記の確認手順でコルクやリムの臭いを確認する
  • 写真とボトル(ラベルとコルク)を保存しておく
  • 購入店に連絡して返品・交換を依頼する(多くの専門店は交換対応する)
  • 販売店で対応が得られない場合は生産者や輸入元に問い合わせる
  • 同ロットの複数本がある場合は、別の本を確認して問題の範囲を把握する

重要なのは“飲み続けない”ことです。ブショネのワインは人体に有害ではないとされていますが、味や香りが大きく損なわれているため満足できません。返品や交換の際はコルクや栓も保管しておくと調査がスムーズです。

よくある誤解と補足

誤解1:デキャンタすれば直る→誤り。TCA由来のコルク臭はデキャンタや時間で取り除けるものではありません。誤解2:ブショネは有害である→基本的に有害物質ではなく嗜好上の欠陥です。誤解3:高級ワインは無縁→栓素材と管理次第で発生するため、高価なワインでもゼロではありません。

まとめ

  • 白ワインがコルク臭い場合は返品・交換が基本。コルクや瓶口を嗅いで確認する(デキャンタでは根本的に直らない)
  • 日常使いはスクリューキャップやDIAM採用のワインを選ぶとブショネリスクを下げられる。購入は返品対応のある店が安心
  • 保存は未開封は直射日光を避け、開栓後は冷蔵で3〜5日以内を目安に。提供温度は8〜12°C(樽熟成シャルドネは10〜14°C)

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