産地・法律用語5分で読める

VdPとは|地酒(IGP)の位置づけと魅力

VdPとは|地酒(IGP)の位置づけと魅力
#入門#用語解説

VdP(Vin de Pays)は、地域性を活かした地酒の呼称です。現在はI.G.P.表記が一般的で、自由度の高い造りとテロワール表現が魅力です。

VdPとは

VdPはVin de Paysの略で、直訳すると「地方のワイン」です。厳格なアペラシオン(法的に保護・規定する原産地呼称制度)ほど規定が厳しくなく、ブドウ品種や醸造について比較的自由度が高いのが特徴です。現在はI.G.P.(表記例: I.G.P.)の枠にまとめられることが多く、地理的表示を示しつつ多様な造りを許容します。

名称と位置づけの実務的な理解

消費者向けには「VdP=地酒的なカテゴリー」と覚えるとわかりやすいでしょう。アペラシオン(例: AOC/AOP)はテロワールと栽培・醸造ルールを厳格に規定します。一方でVdPは地域の名を冠しつつ、ブドウ品種や醸造法の選択肢が広く、地域らしさを別の角度から表現する場になっています。

テロワールとの関係

テロワールとは土地・気候・人的要素の総体です。VdPではこのテロワールを尊重しつつ、人的要素に由来する新しい試みや品種導入が行いやすいため、地域の個性が幅広く現れます。人的要素には「慣習・知識・継承」が含まれます。

クリマ・ミクロクリマ・リュー・ディとの違い

  • クリマ: 自然条件と歴史的利用が結びついた最小単位のテロワール区画(ブルゴーニュにおける概念)
  • ミクロクリマ: 畑レベルの局所的な気候条件。局所の温度や日照差を指す
  • リュー・ディ: 品質区分を伴わない歴史的な畑名。地名としての役割が中心

VdPの魅力と実際の選び方

VdPの魅力は、多様な品種や醸造法を通じて「地域の新たな顔」が見つかる点です。造り手の個性や実験的な試みが反映されやすく、テロワール表現が従来の枠にとらわれずに現れます。初心者にはラベルの地域名と生産者のこだわりを手がかりに探すと見つけやすいでしょう。

購入時のチェックポイント

  • ラベルの地域名(地元の呼称)を確認する: 同じ地域でも作り手により個性が異なる
  • ブドウ品種や栽培・醸造情報を見る: VdPは品種や醸造法の自由度が高いので記載を手がかりに
  • 価格帯や生産規模を注視する: 小規模生産者は地域性が強く出る傾向がある

ラベルと表記の読み方

VdP表記は地域名を重視しますが、現在はI.G.P.表記が用いられることが多い点に注意してください。ラベルには生産地、品種、アルコール度数のほか、栽培・醸造に関する記載がある場合があります。これらを組み合わせることで、そのワインがどの程度テロワールを反映しているかを判断できます。

表記意味・特徴
AOC/AOP法的に保護・規定するアペラシオン。テロワールと栽培・醸造規定が厳格
VdP / I.G.P.地域名を示しつつ、品種や醸造の自由度が高い。地域性の幅を感じやすい
Vin de France国名単位の表記。ブレンドや広域生産で使われることが多い

シャンパーニュ補足

「シャンパーニュ」というアペラシオンは、定義された原産地において、その土地特有のテロワールと、定められた栽培・醸造規定に基づいて造られたスパークリングワインにのみ使用が認められています。

まとめ

  • 地域性を生かしつつ造り手の自由度が高いカテゴリーで、テロワールの多様な表現が楽しめる
  • 現在はI.G.P.表記が一般的で、ラベルの地域名や醸造情報が選び方の手がかりになる
  • アペラシオン(法的保護)とは異なり柔軟性があるため、初心者が地域の個性を探す入口として適している

関連記事