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トースト(樽の焦がし)|樽香を決める重要要素

トースト(樽の焦がし)|樽香を決める重要要素
#用語解説

トースト(樽の焦がし)はオーク樽の内面を焼く工程で、ワインにバニラやトースト、コーヒーなどの樽香を与えます。使い方や選び方を初心者向けに解説します。

トースト(樽の焦がし)とは

トースト(樽の焦がし)はオーク樽の内面を火であぶり、表面を焼く工程です。焼くことで木材中の成分が変化し、バニラ、カラメル、トースト、コーヒー、スパイスなどの香りをワインに与えます。初出の専門用語を補足すると、オーク樽は樽材(オークの種類)とトーストの強さで風味が大きく変わります。

トーストが樽香に与える影響

香りの種類と出現のしかた

トーストの工程により、木材中に含まれる糖やタンニン、リグニン等からさまざまな風味が引き出されます。軽めのトーストではバニラやナッティな要素が強く、強めのトーストではロースト感やコーヒー・チョコレートに近い香りが際立ちます。これらはワインの果実味や酸味、タンニンと組み合わさって全体の印象を形作ります。

  • ライトトースト: 繊細なバニラ、トーストの柔らかい香り。白ブドウ品種の樽熟成や軽めのスタイルに向く。
  • ミディアムトースト: バニラと軽いキャラメル、トースト感のバランスが良い。汎用性が高い。
  • ミディアムプラス: カラメルやロースト感が強まり、複雑さを付与する。フルボディの白ワインや黒ブドウ品種のワインに合う。
  • ヘビートースト: 強いロースト、コーヒー・チョコレートのニュアンス。力強い赤ワインや長期熟成向けに使われることが多い。
トーストレベル代表的な香り適したワインタイプ
ライトバニラ、蜂蜜、柔らかいトースト感シャルドネ等の繊細な白ワイン、ライトな赤ワイン
ミディアムバニラ、カラメル、ナッツ汎用的。白ワイン・ミディアムボディの赤ワイン
ミディアムプラスカラメル、トースト、ロースト香フルボディの白ワイン、しっかりした赤ワイン
ヘビーコーヒー、チョコレート、スモーキーさタンニン豊かな赤ワイン、長期熟成向け

樽材と製法の要素

オーク材の産地(フレンチオーク、アメリカンオークなど)や樽のトースト方法、樽のサイズも樽香に影響します。一般に細かい目の木目を持つフレンチオークは繊細なスパイスやタイトなタンニンを与え、アメリカンオークは明確なバニラやココナッツ様の香りが出やすい傾向があります。

樽の新しさ(新樽か再利用樽か)も重要です。新樽は樽香が強く出ますが、再利用樽ではより穏やかで背景的なニュアンスに留まります。樽のサイズが小さいほど木材に接する面積比が大きくなり、樽香が相対的に強く出ます。

選び方と実践のポイント

  • ワインの骨格を見極める: 果実味と酸味、タンニンの強さを踏まえ、樽香の強さを決める。
  • 品種特性に合わせる: シャルドネはライト〜ミディアム、ピノ・ノワールはミディアム〜ミディアムプラスが使われることが多い。
  • 新樽の使用割合を調整する: 新樽を多用すると樽香が前に出るため、ブレンド比率でバランスを取る。
  • トーストと樽材を組み合わせる: フレンチオークの繊細さを活かしつつ、ミディアムトーストで丸みを与える等の組み合わせが有効。

ペアリングの観点では、樽香は料理と同調・補完・橋渡しのいずれの役割も果たします。例えば、樽由来のロースト香はグリル料理と同調し、バターやソースのコクとは補完の関係になることが多いです。

注意点とよくある誤解

樽香を強くすればよいというわけではありません。樽香が強すぎると果実味や酸味、土着的なテロワールのニュアンスを覆い隠してしまうことがあります。ここでテロワールという言葉を補足すると、テロワールは土地・気候・人的要素の総体を指し、人的要素には慣習・知識・継承が含まれます。樽使いはテロワール表現とのバランスを考えて決めるべき要素です。

補足: クリマやミクロクリマは畑や局所的な気候を指す用語で、樽の選択はこれらのテロワール特徴をどう補強または抑制するかの判断にも関わります。

まとめ

  • トーストはオーク樽の内面を焼く工程で、香り成分を引き出しワインにバニラやロースト香を付与する。
  • トーストの強さ、樽材、新樽の割合、樽サイズの組み合わせで樽香の種類と強さが決まり、ワインの果実味や酸味、タンニンとのバランスが重要。
  • 樽使いはテロワール(土地・気候・人的要素の総体)を覆い隠さないよう意図的に選ぶべきで、ペアリングは同調・補完・橋渡しの視点で考える。

シャンパーニュ補足: シャンパーニュというアペラシオンは、定義された原産地でそのテロワールと定められた栽培・醸造規定に基づいて造られたスパークリングワインにのみ使用が認められています。樽の使用は生産者のスタイルにより異なります。

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