
2025.07.21
ブルゴーニュ市場の逆風の中で光る存在 ― トップ生産者のワインに投資妙味
世界のワイン市場が依然として停滞ムードに包まれるなか、ブルゴーニュのトップ生産者によるワインが、2025年前半において数少ない明るい材料として注目を集めています。ワイン投資プラットフォーム「LiveTrade」を運営するBordeaux Indexによれば、ブルゴーニュの全体的な取引額は減少しているものの、ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ(DRC)など、名門生産者による銘柄には変わらず高い関心が寄せられています。
魅力再燃、トップ・ドメーヌに注目
国際的ワイン商「Bordeaux Index」によると、2025年上半期のブルゴーニュ取引は金額ベースでは減少したものの、市場全体と比べると健闘した部類に入ります。なかでも注目されているのが「ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ(DRC)」をはじめとする一流生産者のワインで、市場の落ち着きを逆手にとった買い手が戻ってきているのが特徴です。
Liv-exによる「ブルゴーニュ150指数」は過去2年間で28%下落し、2025年の5カ月間だけでも4.8%の値下がりを記録。しかし、過去5年間で見ると16%の上昇と、依然として力強さを感じさせる推移となっています。
「安く買えるうちが勝負」— 賢い投資家の動き
Bordeaux Indexのオンライン取引プラットフォーム「LiveTrade」のCEO、マシュー・オコンネル氏は「いまの価格は魅力的で、この水準は長く続かないだろう」と語ります。実際、評価の高いヴィンテージでも以前ほどプレミアムが乗っておらず、資金力のある買い手にとってはまさに絶好のチャンス。
さらに彼は、「もし過去にこのワインを持っていたなら、特に古いヴィンテージであればかなりの利益が出ている」と語り、長期的な視点から見た投資の妙味を強調しています。
市場の二極化:「上か、その他か」
注目すべきは、ブルゴーニュ市場の二極化です。トップ10〜15の生産者に対する需要は健在ですが、それ以外の階層のワインについては、市場の過熱時に過大評価され、今では流動性が低く、割高感が否めない状況です。
Bordeaux Indexも「多くのブルゴーニュワインは依然として5年前より高値圏にあるが、2023〜2024年の価格下落は買い手の意欲を呼び起こした」と分析。供給と需要の微妙なバランスのなかで、上質なブルゴーニュは今こそ「掘り出し物」であると指摘しています。
※ブルゴーニュTOP生産者例
ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ (DRC) ルロワ アルマン・ルソー ルフレーヴ コシュ・デュリ エマニュエル・ルジェ アンリ・ジャイエ アルヌー・ラショー ドメーヌ・デュジャック コント・ラフォン
オークションでもブルゴーニュが人気
2025年、オークション市場でもブルゴーニュの存在感は際立っています。香港で開催されたクリスティーズのオークションでは、故アンリ・ジャイエの1999年ヴィンテージ「クロ・パラントゥ」がHK$3.25m(約3100万円)で落札され、予想を大きく上回る結果に。2001年、1993年ヴィンテージも高値で落札されました。
また、DRCやルソーといったアイコン的生産者に加え、比較的マイナーなドメーヌのレア・キュヴェにも注目が集まっており、品質と希少性の高さが世界中のコレクターたちを惹きつけてやみません。
今後の展望:この価格が「底」かもしれない
ブルゴーニュのトップクラスのワインは、その生産量の少なさと世界的な人気ゆえ、いつまでも安価で手に入るとは限りません。特に市場が冷静な今は、真の価値を見極められる愛好家にとって絶好の買い時といえるでしょう。
価格は下がっても、価値は下がらない——それが、ブルゴーニュの頂に立つワインの本質です。
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アルローボンヌマールのちょいバックヴィンテージの2016はなかなか市場で見かけないのでは👀
高い人気を誇るボンヌマール特級畑ですが、アルローはほぼ真ん中のべスポジを所有しています!

アルロー / ボンヌ・マール・グラン・クリュ 2016
¥187,000 (税込)
赤 - 辛口ピノ・ノワール100%
フランス/ブルゴーニュ地方 /コート・ド・ニュイ /シャンボール・ミュジニー
モレ・サン・ドニの老舗名門生産者ポンソ!ファンの方も多いのでは。

ポンソ / クロ・ド・ラ・ロッシュ グラン・クリュ キュヴェ ヴィエイユ・ヴィーニュ 2013
2009年に全所有畑を売却したモワン・ユドロの希少な1本。偉大な特級畑ボンヌ・マールのピノで造られる、豊満で力強い逸品。
