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2025.04.03

ヴィンテージ情報商品紹介

2023年 ブルゴーニュ・ヴィンテージレポート

2023年のブルゴーニュは、果実味あふれる赤、リッチで丸みのある白、熟成ポテンシャルを秘めたワインも存在する、幅広い魅力を持つヴィンテージとなりました。

2023年のブルゴーニュは、果実味あふれる赤、リッチで丸みのある白、熟成ポテンシャルを秘めたワインも存在する、幅広い魅力を持つヴィンテージとなりました。

ブルゴーニュ・ワイン委員会(BIVB)とともに1,600本以上のワインをブラインドテイスティングし、加えて100軒以上の生産者を訪問したチャールズ・カーティスMWによる本格的なヴィンテージ・レポートが発表されました。

🔹 気候条件:恵まれた春、難しい夏、そして救いの終盤

■ 暖冬とやや湿った春に始まり、開花は順調に進行

■ 6月〜7月中旬までは好天が続き、ブドウの生育も順調

■ 7月下旬から8月中旬にかけては曇天と低温に悩まされたが、

■ 8月終盤の熱波により、凝縮感のある果実が収穫可能に

この「終盤の挽回」が品質を左右する最大の分岐点となったヴィンテージです。

🔹 2022年との違い:均一 vs 多様性

■ 2022年は地域全体で非常に一貫性のある高品質な年だったのに対し、

■ 2023年は村、品種、生産者によって品質にばらつきが出る「多様性の年」

■ これは、収量の調整と収穫日の見極めが鍵を握ったことに起因します。

🍇 赤ワイン(ピノ・ノワール):薄さのリスクと向き合った造り

■ 最大のリスクは**「希釈化(dilution)」=味が薄くなること**

■ 収量制限(グリーン・ハーヴェスト)を実施した生産者ほど、凝縮感ある仕上がり

■ ジューシーで親しみやすい赤が中心だが、一部には力強く熟成向きのものも存在

■ 果実味豊かで、やや軽めながらも早飲みから中期熟成に最適

おすすめスタイル:飲みやすくチャーミングなピノ・ノワールを探している方に

飲み頃:2025年〜2030年

🍷 白ワイン(シャルドネ):バランスの妙を楽しむ

■ 最大の懸念は酸不足とアルコール過多

■ しかし、収穫日を適切に見極めた生産者は、見事にバランスの取れた白ワインを生み出した

■ 陽光の恩恵を受けたリッチな果実感と、後半の冷涼さによるフレッシュな酸味が共存

■ 特にムルソー、ピュリニー、シャサーニュでは良好な出来栄え

おすすめスタイル:ふくよかで飲みやすく、でもシャープさも忘れない白が好きな方に

飲み頃:2024年〜2028年(村名・1erクラスであればもう少し先でも◎)

🏅 総評:セラーの隙間を埋める「使える」ヴィンテージ

■ すぐに楽しめる品質の高いワインが豊富にあり、セラーに一本は持っておきたい安心感

■ 手頃な価格帯でも十分楽しめるワインが多いため、ブルゴーニュ初心者にもおすすめ

■ 熟成向きのアイテムも存在するが、全体としては「今飲んで美味しい」系が主流

💡 買い方のコツと注意点

①村・畑・生産者の個性を見極めることが重要

②白・赤ともに、「中堅どころ」の狙い目が豊富

③価格の割に完成度の高いワインが多く「お得感」がある年

🍷 まとめ:2023年ブルゴーニュは「今楽しめる優しさと、選ぶ面白さ」が魅力!

すべてを熟成させる必要はない、飲み頃が近い“今すぐ美味しい”ヴィンテージ

ブルゴーニュラバーにも、これからの入門者にもやさしい1年

価格帯も比較的落ち着いており、“買える幸せ”を実感できる

選び方次第で、極上のブルゴーニュ体験が待っています。2023年、注目です! 🍇✨