日本ワインが世界に響く：IWC2025でメルシャンとサントリーが金賞受賞の快挙

メルシャン圧巻の成果

メルシャンは今回、計12品が受賞するという圧巻の成果を見せました。なかでも「シャトー・メルシャン 岩出甲州きいろ香 キュヴェ・ウエノ 2023」は、固有品種「甲州」から造られたワインとして初めて、IWCにおける日本ワイン最高賞「トロフィー」に選出されるという歴史的快挙を達成。品種固有の繊細な香りと、緻密な醸造技術の結晶が高く評価されたことは、日本のテロワールと造り手の技術力の双方を象徴するものといえるでしょう。

さらに、長野県上田市にある椀子ヴィンヤードの旗艦キュヴェ「椀子 オムニス 2018」も金賞に選ばれ、そのポテンシャルの高さを証明。加えて「北信右岸シャルドネ リヴァリス 2023」など4品が銀賞、「新鶴シャルドネ 2021」など3品が銅賞、「片丘ヴィンヤード 2019」など3品が奨励賞を受賞し、日本各地の風土を活かしたワインが国際的にも確かな評価を得ています。

サントリーも追随する形に

一方、サントリーの「SUNTORY FROM FARM」シリーズからも2品が金賞を獲得しました。「津軽シャルドネ&ピノ・ノワール スパークリング 2019」は、爽やかで上品な泡立ちと、津軽の冷涼な気候由来のクリーンな酸味が見事に融合。

「高山村 シャルドネ 2023」も、長野県北部の冷涼な高地の特性を活かした純度の高い味わいが際立ち、審査員を魅了しました。加えて、「登美 甲州 2023」「津軽 シャルドネ&ピノ・ノワール スパークリング 2019 60ヶ月熟成」が銀賞を受賞し、熟成の妙と造りの精緻さが高く評価されました。

今回の受賞は、国内のワイン愛好家だけでなく、世界のプロフェッショナルたちにも日本ワインの可能性を強く印象づける結果となりました。風土と品種、そして造り手の技が織りなすこの繊細で奥深い世界は、今後さらに注目を集めることでしょう

「インターナショナル・ワイン・チャレンジ」について

「インターナショナル・ワイン・チャレンジ」は、1984年より開催されている、歴史と権威ある世界最大級のワインや日本酒のコンクールです。審査会は、ワインのラベルを隠したままテイスティング審査する「ブラインド・テイスティング」方式で、権威ある審査員による数度に及ぶ厳正な選考過程を経て、評価が決定されます。