
2025.05.13
トスカーナの“光”、30年の軌跡──スーパータスカン「Luce」の誕生と進化
30年前、トスカーナの地にひとつの新星が誕生しました。その名は「Luce(ルーチェ)」──光の意を持つこのワインは、イタリア・フレスコバルディ家とカリフォルニア・モンダヴィ家のコラボから生まれたスーパータスカン。今回の記事では、Luce誕生から30年にわたる進化の物語と、全30ヴィンテージを垂直試飲した記録が紹介されています✨
🍷Luce誕生の背景
1990年代初頭、「カリフォルニアワインの父」ロバート・モンダヴィはイタリア・トスカーナの地で「完璧なワイン」を追い求めていました。そこで出会ったのがFrescobaldi家のVittorio。二人の情熱が共鳴し、1993年にサンジョヴェ―ゼとメルロをブレンドした革新的な赤ワイン「Luce ルーチェ」が誕生します。
当時、サンジョヴェーゼ主体が主流だったモンタルチーノにおいて、メルロの個性を加えるという挑戦は異例のこと。しかし、結果として、豊かで官能的なスタイルが確立され、Luceはスーパータスカンの中でも独自のポジションを築くことになります。
🌱モンダヴィ家からの独立と飛躍
2004年にモンダヴィ家が株を手放すと、フレスコバルディ家が100%のオーナーに。ラベルからも両家の名前は消え、Luceは“ひとつのブランド”としてスタートを切ります。
2017年には専用セラーが完成し、栽培も全区画でオーガニックに。近年は新樽比率を下げ、果実味とのバランスを重視する醸造スタイルにシフト。まさに、精緻さとエレガンスの進化系です。
🍇土壌と畑の多様性
Luceの魅力は、モンタルチーノ南西部の標高270〜418mに広がる21区画の畑にあります。サンジョヴェーゼは主に片岩土壌、メルロは砂質粘土土壌に植えられ、それぞれの個性が生かされています。
ワイン造りのキーパーソンたち
- Lamberto Frescobaldi:フレスコバルディ家30代目当主、Luceの魂を継ぐ男。
- Ermanno Morlacchetti:2000年から畑の責任者。剪定技術と水管理が進化。
- Alessandro Marini:2020年より醸造責任者。新鮮さを保つため早めの収穫とバランス重視の醸造が信条。
飲み頃とおすすめヴィンテージ(抜粋)
ヴィンテージ 評価 コメント 1996 92点 茶葉や乾燥ラズベリーの香り、ミネラル感ある余韻 2008 94点 リコリスティーやレザー、調和の取れた熟成感 2016 95点 メルロとサンジョヴェーゼの完璧なバランス 2019 96点 赤系果実とスパイスが複雑に絡む若さと深みの融合
2021年ヴィンテージは弊社に在庫ございます!!
セカンドラベルも素晴らしい風味です👏
まとめ 🍇
Luceは単なる“スーパータスカン”にとどまらず、30年の歳月を通して“クラシックと革新の架け橋”として進化を続けています。サンジョヴェーゼの張りとメルロの包容力、トスカーナ土壌の多様性と精緻な醸造技術の融合が、その真価を物語ります。
ラグジュアリーな味わいと長期熟成のポテンシャルを兼ね備えたLuce。30周年を迎えた今こそ、その真価に触れてみる価値がありそうです🍷✨